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多忙な学業と長距離移動を乗り越え、2部昇格を目指す。——北見工業大学バスケットボール部

北海道リーグで活動する北見工業大学バスケットボール部は、2部リーグ昇格を目標に日々の練習に取り組んでいます。週4回の練習に加え、長距離移動を伴う遠征や、限られた運営資金の中でのチームマネジメントなど、競技力の向上と組織としての成長の両立を目指して活動しています。特に、学業との両立やメンバー間のコミュニケーションの在り方など、大学スポーツならではの課題に向き合いながら、チームとしての一体感を高めてきました。

今回は、そのような環境下でどのようにチームをまとめ、目標に向かって取り組んでいるのかについて、キャプテンの落合瑛貴さんに話を聞きました。

 

 

——北見工業大学バスケットボール部について概要を教えてください。

 

現在、選手28名、マネージャー1名の計29名で活動しています。4年生は大会には出場しないため、3年生の私がキャプテンを務めています。

チームの目標は北海道リーグ2部昇格です。加えて、直近に控える社会人大会での1回戦突破に向けて、水・金・土・日の週4回練習を行っています。

一方で、北海道ならではの大変さもあります。移動距離が長く、リーグ戦の会場である帯広までは車で約3時間、札幌までは5〜6時間かかります。試合当日は、第1試合に間に合わせるため、深夜1時や2時に出発することもあります。

また、部費を徴収せず大学からの補助金のみで運営しているため、ボールなどの備品購入にも工夫が必要です。さらに、マネージャー1名で運営を支えているため、選手もマネージャー業務を手伝います。このような中でも、運営面の改善に取り組みながら活動しています。

 

 

——チームとしての強みと課題を教えてください。

 

私たちの強みは、理系学生ならではの論理的思考力と冷静さです。試合中、仮に相手から挑発を受けても感情的にならず、状況に応じて適切な判断ができます。また、「相手がこう動くなら、自分たちはこう対応する」といった形で、パスワークで相手を崩す戦略や、スクリーンを使ってフリーを作る戦術を組み立てられる点も特徴です。

一方で、その冷静さや真面目さがプレーやチーム運営において消極性につながる場面もありました。部員は真面目な性格の人が多い反面、積極的に意見を出すことが少なく、ミーティングでは一部の部員だけが発言し、他の部員は聞き手に回る状況が続いていました。

また、試合中も判断を慎重にしすぎるあまり、周囲との連携が遅れたり、自分が攻めるべき場面でもパスを選択してしまうことがありました。こうした傾向が、チームとしてのプレーの積極性に影響していました。

 

——コミュニケーションの壁をどのように乗り越えましたか?

 

プレースキルを教えるだけでは根本的な改善にはつながらないと考え、ミーティングの場を活用して、部員が自ら発言する機会を増やす取り組みを始めました。

私自身はもともと発言するタイプですが、あえて自分から話しすぎないようにし、聞き役に徹するようにしました。そのうえで「今日のプレーを振り返って、どう感じた?」と一人ひとりに問いかけ、意見を引き出すことに注力します。

さらに、プレーに対する意見をそのまま受け流さず、お互いの考えをすり合わせる場面も意識的に作りました。例えば、あるプレーに対して「あの動きはどうだったのか」という意見が出た際には、自分はこういう意図で動いたと互いに理由を説明し合い、認識の違いを言語化するようにしました。

また、意見が出にくい場面では「客観的に見てどうだった?」と別の部員に振るなど、全員が考え、自分の言葉で発信できるような環境をつくりました。

 

 

——多忙な学業との両立の中で、どのようにチームをまとめていますか?

 

私が所属している土木・建築系の学科をはじめ、本学の授業や研究は負荷が高く、2年生以降は専門科目が増えることで、朝8時から夕方6時まで大学にいる日も少なくありません。授業後もレポート課題に追われることが多く、学業中心の生活になります。

そのような中で、部活動へのモチベーションが下がる部員が出てくることもあります。その際は、練習外の時間に食事へ誘うなど、プライベートな場でコミュニケーションを取るようにしています。日常的に顔を合わせる大学という環境だからこそ、あえて練習外で対話の機会をつくることで、気持ちの整理や悩みの共有につなげています。

その結果、学年を問わずコミュニケーションが活発になり、日常的に意見交換がしやすい関係性が定着しました。

 

——組織を牽引する中で、ご自身が得た最大の学びは何ですか?

 

最大の学びは、立場に関係なく、必要なことを自分の言葉で伝えることの重要性です。

以前は、先輩に対して自分の意見を伝えることに抵抗があり、「関係性を崩したくない」という思いから発言を控えることがありました。そのため、疑問に感じたことがあっても、そのままにしてしまうこともありました。

しかし、OBの方々が練習に参加し、学年に関係なく意見を交わしている場面や、先輩同士がプレーについて率直に話し合っている姿を見て、上下関係にとらわれず、プレーの課題や状況を正直に伝え合うことの大切さを感じました。

それ以降は、プレーの意図が分からない場合には、相手が先輩であっても「なぜその選択をしたのか」と確認するなど、自分の疑問をそのままにせず、言葉にして伝えるようにしました。

その結果、意見の違いが出ることはありますが、お互いの考えをその場で確認できるようになり、ミーティングでの議論も以前よりスムーズになりました。

この経験を通じて、組織を前に進めるためには、必要なことは適切に言葉にして共有することが重要だと学びました。

 

 

——いつも応援してくださっている方々へのメッセージをお願いします。

 

日頃より多大なご支援・ご声援をいただき、誠にありがとうございます。

私たちのチームの強みは、やるべき場面でしっかり気持ちを切り替え、試合に集中できることです。

また、仲間が困っている時には、先輩・後輩の垣根なく支え合える関係性があります。

昨年の3部昇格を懸けた試合では、普段は冷静にプレーしている部員も含め、全員が高い集中力で試合に臨み、勝利することができました。

本学は大学院への進学率が高く、引退後も院生の先輩方が練習に参加してくださいます。そのため、多くの方々に支えられながら活動できています。

人数や資金面で制約はありますが、その分、工夫を重ねながら日々の練習や運営に取り組んでいます。

いただいているご支援に結果で応えられるよう、これからもチーム一丸となって努力を続けていきます。引き続き応援のほど、よろしくお願いいたします。