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「柔道への真摯な情熱」を論理的思考で極める——茨城大学柔道部

茨城大学柔道部は、柔道に真摯に向き合う学生たちが集う場です。厳しい練習を伴う競技でありながら、一度は柔道から離れた部員が「もう一度挑戦したい」と再び道場に戻ってくるほど、柔道の魅力と奥深さに惹かれたメンバーが多く在籍しています。彼らは単に勝利を目指すだけでなく、尾形敬史先生の指導のもと、「競技」としての柔道と「形」の双方に向き合い、原理を理解しながら技術を磨いています。この探求心こそが、社会で生きるうえでも通用する論理的思考や集中力を育んでいます。

 

 

——柔道への真摯な情熱と論理的探求

 

柔道部の学生たちに共通するのは、技術だけでなく“原理”に向き合おうとする姿勢です。茨城大学柔道部では、試合で勝つための練習だけでなく、柔道の基礎を体系的に学べる「形」の稽古にも力を入れています。

この「形」の習得は、技を構成する要素や身体の使い方を論理的に理解するための重要なプロセスです。動きを客観的に捉える力が身につくため、技の成功率も向上します。結果だけを追うのではなく、技の背景にある原理原則を探求し続ける姿勢こそが、彼らの柔道への情熱を象徴しています。

 

——経験の壁を越えるフィードバック

 

 

茨城大学柔道部には、経験者と大学から柔道を始めた初心者が共に所属しています。この経験値の差を埋め、全員の成長につなげているのが、独自の「フィードバック文化」です。技術指導を行う際は、いきなり課題を指摘するのではなく、まず良い点を伝えることをルールとしています。相手のモチベーションを損なわず、改善点を受け入れやすくするための工夫です。これは、単なる「優しい言い方」ではなく、相手の成長を促すための高度なコミュニケーション技術と言えます。

また、部では「研究」と呼ばれる時間を設け、互いに動きを観察しながらフィードバックを交換します。ときには「今の伝え方は適切だったか?」と客観的に振り返ることもあり、全員が対話を通じて成長し合う文化が根づいています。

 

——勝利のための自己改善サイクル

 

 

彼らが最も大切にしているのは「自らの課題を発見し、解決するサイクル」を回すことです。経験者であれ初心者であれ、練習の動画を見返したり、仲間と意見を交換したりしながら、自分の動きを客観視する習慣を徹底しています。このプロセスは、まさにビジネスで言うPDCAサイクルそのものです。課題を認識し、改善し、また次の課題に取り組む。その繰り返しが、技術だけでなく自己管理能力や実行力の向上につながっています。

さらに、部員の多くが学業やアルバイトと両立しながら単位を取得していることも、優れたタイムマネジメント能力の証です。限られた時間の中で優先順位を付け、柔道でも学業でも結果を出す力は、社会に出てからも大きな強みとなるでしょう。

 

——最後に

 

 

茨城大学柔道部の学生たちは、柔道への情熱を「形」の追求やフィードバック文化といった論理的な取り組みに昇華させています。自ら課題を見つけ、人を尊重しながら改善を続ける姿勢は、競技を越えて大きな価値を持つものです。

真面目さと向上心を兼ね備えた彼らは、どの環境でも信頼される存在となるはずです。柔道で培ったこの力を武器に、今後も着実に成長していくことでしょう。