レベルも国籍も問わず楽しむ、初心者から全国経験者まで集う部活の環境づくり——名古屋外国語大学硬式テニス部
レベルや国籍を問わず、誰もがテニスを楽しめる環境づくりを大切にしている名古屋外国語大学硬式テニス部。全国大会の経験者から初心者、留学生まで幅広い学生が集まり、練習には毎回20〜30人が参加しています。東海地区の大学リーグ戦に参入し、初年度に4部へ昇格。現在はは3部昇格を目標に、他大学との練習試合を重ねています。部費0円やコーチによる指導、用具の貸し出しなど、初心者でも始めやすい仕組みが整っている点も特徴です。今回は、部長の藤原永王さんに、リーグ戦への挑戦や留学生との活動、今後の目標について伺いました。
——名古屋外国語大学 硬式テニス部について概要を教えてください。
レベルや国籍を問わず、みんなが楽しくテニスできる雰囲気を大切にしています。全国大会経験者から、ラケットを握ったことのない初心者まで、幅広い学生が集まっています。
練習は竹の山テニスコートを拠点に週3〜4回、レベル別に分かれて活動しています。1回の練習には20〜30人と、たくさんの学生が参加します。
現在は部費を徴収しておらず、私を含め、部内で指導を担当する学生が3人います。
ラケットやシューズの貸し出しもあるので、道具がなくてもすぐに始められます。外国語大学ということもあり、留学生も多く参加しています。お互いの言語を練習する場としても活用してもらっています。

——リーグ戦に出場するようになったのはなぜですか?
競技力のある後輩たちがいるにもかかわらず、試合に出ないのはもったいないと感じたことが一番の理由です。大学として、これまでは外部大会への参加機会が多くありませんでした。
ただ、私の後に入ってきた後輩たちがとても上手で、この実力があるのに試合に出ないのはもったいないと感じました。
私自身にも試合に出たい気持ちがありましたし、後輩たちに聞いても出たいと言ってくれました。以前は登録の手続きや費用面が負担で出場していなかったようなので、学校の登録も選手の登録も私が行い、試合に出られるよう準備しました。
——参入初年度に4部まで昇格されたそうですね?
はい。一番下のカテゴリーから勝ち上がり、4部まで上がることができました。リーグは1年に1つのカテゴリーしか上がれない仕組みなので、参入してすぐに昇格できたことは大きかったです。
大変だったのは、まずメンバーをそろえることでした。初年度はぎりぎりの人数で出場していましたが、新入生も加わり、出場に必要な人数を確保できるようになりました。
他大学へ試合をしに行くための交通費など、費用面をどう工面するかも、学生課や学校に確認しながら進めました。今シーズンは3部昇格を目標にしています。
——練習で工夫していることを教えてください。
全員ができるだけ多く球を打てるようにしています。そのうえで、レベル別に練習を分けていることが大きな工夫です。
最初は初心者と経験者を混ぜて練習していましたが、経験者と初心者の双方にとって、練習強度を合わせる難しさがありました。
経験者は相手に合わせる必要がありますし、初心者にとっては速い球や回転のかかった球を打ち返すのが難しいからです。お互いのニーズを考えた結果、レベルごとに分ける形にしました。
初心者にはメニューを組んで教え、経験者にはそのレベルに合ったアドバイスをしています。練習は自由参加ですが、やる気のあるメンバーが多く、以前は週2回ほどだった練習が、今は週3〜4回に増えました。「この日やりましょう」と、自分から声をかけてくれるメンバーも多いです。

——留学生と一緒に活動して感じることはありますか?
自分が学んでいる言語で自然に会話できることが、大きな魅力です。話しているだけで、語学力が上がっていく感覚があります。
一方で、外国語でテニスを教える難しさにも気づきました。膝を曲げる、肘を伸ばすといった体の動きは、日常会話ではあまり使わない表現です。テニスのときにしか使わない単語もたくさんあります。日常会話では通じる言葉でも、テニスの場面ではうまく伝えられないことがあります。
かみ砕いて分かりやすく伝えないと、相手に理解してもらえません。そこは、日本人に教えるときとの違いを強く感じています。自分の勉強不足でもあるので、教えながら私自身もとても勉強になっています。
——チームの強みはどんなところですか?
レベルや国籍に関係なく、みんなで楽しくテニスができるところが一番の強みです。切磋琢磨できる関係もありますし、初心者へのアドバイスも私たちコーチ3人でしっかりできます。部費無料や用具の貸し出しなど、始めやすい環境があることも強みだと思っています。
印象に残っているのは、シーズンが始まった4月ごろ、体験の学生がたくさん来てくれたときのことです。レベルに関係なく教え合い、大学のことやアルバイトのことを話しながら、さまざまな国籍の学生も自然に交ざっていました。言葉の壁や、初めて会う人にも壁をつくらず、みんなが楽しそうに接している姿が印象的でした。
——活動する上での課題はありますか?
環境面が一番の課題です。部員はたくさんいますが、コートは2面しかありません。コート周辺の整備が十分ではなく、安全面に課題があります。せっかく人が集まり、みんなが頑張りたいと思っているので、より安心して練習できる環境を整えたい気持ちがあります。
ただ、整備には大きな費用がかかるため、実現するのは容易ではありません。現在は大学からの予算でボール代や大会の出場費をまかなっていますが、大会出場費の負担が大きいため、部員から集めることはしていません。スポンサーやクラウドファンディングにも興味があるので、ぜひ取り組んでみたいと思っています。

——テニス部を通して学んだことは何ですか?
感謝の気持ちと、多くの人を引っ張ることの大変さを学びました。
前部長が部の仕組みをよく知っていて、さまざまな面で尽力してくれました。試合や練習試合に積極的に参加してくれる学生がいるから、他大学とのつながりも持てています。気軽に来てくれる学生がいるから、楽しく活動できているとも感じます。周りに支えられていることへの感謝の気持ちでいっぱいです。
外国語でテニスを教える難しさも、この部で初めて知った学びでした。
——今後の目標を教えてください。
団体戦では、リーグ戦での3部昇格が目標です。同じ4部の大学と練習試合を重ね、相手のレベルを把握しながら準備を進めています。
個人戦では東海地区の大会に出場していて、まずは本戦に出ること、そして夏の大会で優勝することを目指しています。全体としては、みんなが参加しやすく楽しい雰囲気を保ちながら、試合に出るメンバーは勝ちにこだわりたいです。楽しさと勝ちへの姿勢の両方を大切にできる部をつくっていきたいと思っています。

——いつも応援してくださっている方々へのメッセージをお願いします。
いつも応援してくださり、ありがとうございます。部員全員が切磋琢磨しながら活動しています。これから成績を伸ばし、より良い環境で活動できるよう努力していきますので、引き続き応援していただけたら嬉しいです。
入部を考えている学生にも伝えたいことがあります。私たちの部は、初心者へのアドバイスも安心して任せてもらえる体制があります。部費は0円で、ラケットやシューズの貸し出しもあるので、道具がなくてもすぐに始められます。レベルや国籍に関係なく、みんなで楽しくテニスができる場所なので、少しでも興味があれば、気軽に練習へ参加してほしいです。