高さの差をどう越えるか。全選手160cm以下のチームが磨く外角シュートとドライブ——同朋大学女子バスケットボール部
同朋大学女子バスケットボール部は、東海学生バスケットボールリーグでの3部優勝と2部昇格を目指しています。部員はわずか6人。マネージャーもいない環境で活動しています。決して余裕のある環境ではありませんが、3ポイントシュートを武器にしながら、ドライブや状況判断を磨く練習に取り組んでいます。チームが大切にしているのは、プレーの結果だけではありません。声を出すこと、ルーズボールに飛び込んで倒れた仲間を起こしに行くこと、仲間とハイタッチを交わすこと。こうした一つひとつの行動を徹底し、周囲から応援されるチームを目指しています。今回は、キャプテンの御前幸花さんに話を聞きました。

——同朋大学女子バスケットボール部について、概要を教えてください。
同朋大学女子バスケットボール部は、6人で活動しています。そのうち1人がけがをしているため、試合に出られる選手は5人です。マネージャーはいません。
練習日は基本的に月曜日、水曜日、木曜日、土曜日です。火曜日はゲームで出た課題を修正する自主練習日で、日曜日に練習試合が入ることもあります。練習前にはトレーニングを行い、定期的にトレーナーに来てもらって、体づくりの方法を教わっています。
少人数のため、練習でも試合でも一人ひとりの役割が大きくなります。厳しい状況ではありますが、それを言い訳にはしたくありません。チームでは「少ない人数でも盛り上げよう」という雰囲気を大切にしながら、日々の練習に取り組んでいます。

——2026年のチーム目標を教えてください。
2026年の目標は、東海学生バスケットボールリーグでの3部優勝と2部昇格です。
2025年のリーグ戦では2部で戦っていましたが、2026年は3部からの再スタートとなります。2025年はなかなか試合に勝てず、悔しい思いをしました。私が入学して以降、2部で苦しい戦いが続いており、入れ替え戦も経験しています。
2026年は、3部で勝ち切り、もう一度2部に上がることを目指しています。
——少人数での練習では、どのような工夫をしていますか?
少人数だからこそ、個人の力を高める練習に力を入れています。
練習へ参加できる部員が5人しかいないため、対人練習の幅には限りがあります。休憩も少なく、体力的に厳しい面もあります。その分、監督が一人ひとりのスキルを伸ばすメニューを考えてくださっています。
私たちは全員が160cm以下と小柄なチームのため、相手の大柄な選手にブロックされる場面が多いです。そこで、レイアップの種類を増やしたり、ドライブで相手をかわす動きを特に大切にしています。
また、3ポイントシュートも重点的に練習しています。高さで勝負しづらい分、外から決め切る力は大きな武器になります。対人練習だけでなく、個人メニューを積み重ねる時間も大切にしています。

——チームの強みはどこにありますか?
競技面での強みは、3ポイントシュートです。
印象に残っているのは、今年の4月に開催された東海学生トーナメント戦です。1回戦で負けてしまいましたが、昨年のリーグ戦では10点差以上の差をつけられて敗れた相手に、今回は2点差まで迫ることができました。そこまで戦えたのは、3ポイントシュートの練習を積み重ねてきたからだと思います。
一方で、3ポイントシュートに頼りすぎてしまうところが課題です。本来は、まずドライブでペイントエリアへ侵入し、そこから攻撃を組み立てることを理想としています。そこから相手の守備を崩し、3ポイントシュートを狙う形を作りたいです。
強い相手になるほど、1対1で抜く力や状況判断が必要になります。外から打つだけでなく、相手との高さやスピードの差を見極めることを、日々の練習から意識しています。
——部内の雰囲気や組織文化を教えてください。
部内は、学年を越えて仲のいい雰囲気です。
学年ごとの人数が少ないこともあり、同期だけで固まるというより、学年に関係なく関わることが多いです。練習後には、みんなでご飯に行くことがよくあります。
プレー中に大切にしているのは、声を出すことです。オフェンスでもディフェンスでも、常に声をかけ合うようにしています。ナイスプレーが出たときやルーズボールを追ったとき、転倒した選手がいたときには、周りの選手が声をかけたり、起こしに行ったりします。
私たちは、こうした行動を「プレー以外のチーム力」として大切にしています。まだ完璧ではありませんが、一つひとつの行動を全員で続けることが、周囲から応援されるチームにつながると思っています。

——人数不足や競技面の課題に、どう向き合っていますか?
振り返りをする習慣をつけています。監督と振り返り内容を共有するアプリを活用して、公式戦や練習試合の後には、選手がそれぞれ反省と次に向けた意気込みを書いています。
たとえば3ポイントシュートが入らなかった場合も、ただ「入らなかった」で終わらせません。シュートまでの準備が遅かったのか、パスの質に原因があったのか、ディフェンスがついた状態での練習が足りなかったのか。原因を考えたうえで、次の練習にどうつなげるかまで書くようにしています。
負けた後、悔しいときは家族や友人に話を聞いてもらい、気持ちを出し切ってから、もう一度頑張ろうと切り替えています。
——御前さんが、バスケを通じて得たものは何ですか?
バスケを通じて、プレー面だけでなく、人との関わり方も学びました。
高校時代は奈良県の強豪校へ進学しましたが、レベルの高い環境の中で2年ほど試合に出られない時期が続きました。3年生でようやく出場機会を得ましたが、スターティングメンバーから外れる悔しさも経験しました。その経験を通じて学んだのは、自分の結果だけではなく、チームのために行動することの大切さです。
以前は、自分が結果を残すことに必死でした。しかしチームスポーツでは、自分のためだけでなく、チームのために動くことが大きな力になると感じました。
大学では、ポイントガードを務めています。高校では周りの良さを引き出す役割が中心でしたが、大学では自分でシュートを狙うことや、3ポイントシュートを打つことも求められるようになりました。ゲームを組み立てる難しさはありますが、任せてもらえることにやりがいを感じています。

——いつも応援してくださっている方々へのメッセージをお願いします。
私たちは人数の少ないチームですが、周囲から応援されるチームを目指しています。
そのために大切にしているのは、細かい行動を徹底することです。話を聞くときに相手の目を見ること、試合中に仲間を起こしに行くこと、ハイタッチをすること。こうした一つひとつの行動を、コートの中でも外でも大切にしています。
契約していただいているスポンサー企業の方々にも、とても感謝しています。DNS様とは、提供していただいたプロテインなどを使って動画を撮影し、大学のInstagramで発信しました。ブロンコビリー様には試合を見に来ていただいたり、食事会を開催をいただいたりしています。普段はなかなか関わることのない方々に応援していただけることは、選手にとって大きな支えです。
入部を考えている学生にとっては、一人ひとりの役割が大きいチームです。人数が少ないからこそ、自分のプレーや行動がチームの結果に直結します。本気でバスケットボールに向き合いながら、仲間のために頑張る経験ができる場所だと思います。
応援してくださる方々に、コート上で取り組む姿勢を伝えられるよう、3部優勝と2部昇格に向けて、これからも練習を重ねていきます。