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現場にもキャリアにもエールを——株式会社エール

建設業界は「離職率が高い」「働き方が厳しい」というイメージが残る中、その固定観念を変えようとしているのが株式会社エールです。働く人を支え、背中を押す“人に寄り添う会社”として独自の組織づくりに取り組んでいます。

今回は、人事として採用・育成に携わる高橋さんに、エールの事業や組織づくりの背景、未経験から施工管理としてキャリアをスタートできる研修体制の工夫点、そして学生へのメッセージまでお話を伺いました。

 

 

 

——貴社の事業内容を教えてください。

 

当社は、建設業界において欠かせない存在である「施工管理」を軸に、商業施設やオフィスビルなどの建築プロジェクトを支える事業を展開しています。施工管理は、建設現場の安全・工程・品質を統括する“現場の司令塔”の役割です。エールでは未経験者でも挑戦できるよう、基礎研修と現場でのフォロー体制を整えています。

具体的には、安全に工事を進めるための安全管理、スケジュールを調整する工程管理、品質を保つための品質管理など、建設プロジェクト全体のマネジメントを担います。書類作成やデータ入力、現場写真の管理、協力会社との打ち合わせ補助など、業務は多岐にわたります。

当社では施工管理チームとして現場に入り、周囲と連携しながらプロジェクトを進めていくことを大切にしています。未経験からでも段階的に成長できる体制を整え、現場を通じて建設業の中核を担う人材を育成しています。

 

——貴社ならではの強みや独自性はありますか?

 

当社の大きな強みは、「人を育てながら、長く活躍できる環境をつくっていること」です。

まず育成面では、少人数制の研修を取り入れ、一人ひとりの理解度に合わせて丁寧にフォローできる環境を用意しています。研修担当者や同期とのフォローアップ研修もあるため、社内でのつながりが途切れない体制があるのが魅力です。

事業面での強みは、建設業自体が「AIに代替されにくい仕事」であることです。建物は必ず老朽化し、改修や建て替え、新設工事が継続的に必要になります。そのため、景気や技術革新の影響を受けにくく、仕事がなくなることはありません。

さらに、資格取得を通じて手に職をつけられるため、年齢を重ねても現場で必要とされ続けるキャリアを築くことができます。育成体制の手厚さと、将来性の高い事業基盤の両方を備えている点が、当社ならではの独自性だと考えています。

 

 

——貴社の名前の由来について教えてください。

 

社名の「エール」には、「挑戦する人を支えたい」という代表の経験から生まれた想いが込められています。働く人が安心して前に進める環境をつくる——それがエールの原点です。

働く人が安心して挑戦でき、困ったときには誰かが背中を押してくれる。そんな環境をつくりたいという想いから、「従業員を応援する会社」であり続ける意思を社名に込めました。エールは、社員本人だけでなく、その先にいる家族や人生にも寄り添う存在でありたいと考えています。

 

 

——離職率の高い建設業界で、定着を支えるために取り組んでいることはありますか?

 

私たちが最も大切にしているのは、「一人にしない」「孤立させない」ための継続的なフォロー体制です。建設業界では、現場配属後に悩みを抱え込み、そのまま離職につながってしまうケースも少なくありません。エールでは離職を防ぐために、下記のフォローを仕組み化しています。

・毎月:営業担当者が仕事・人間関係・働き方をヒアリング

・節目(3/6/12ヶ月):技術部がスキル面をチェック

・同期フォロー(6ヶ月〜):再会研修で仲間と現状共有

 

複数の窓口があることで、「困った時に相談できる相手が必ずいる」状態をつくっています。

そのほかにも、BBQや登山、フットサルといった社内交流イベントを適宜開催し、現場以外でのコミュニケーションの機会を大切にしています。複数のフォロー体制とつながりを重ねることで、「何かあれば相談できる」「一人じゃない」と感じられる環境をつくり、定着につなげています。

 

 

——若手社員の入社後のキャリアパスについて教えてください。

 

入社後は、まず1ヶ月間の対面研修を通じて、施工管理の基礎知識や現場で必要となる考え方を身につけます。未経験からの入社が9割以上を占める当社では、「分からない状態からスタートする」ことを前提に、基礎を丁寧に学べる環境を整えています。

入社後は1ヶ月の研修を経て現場デビュー。3〜5年目には職人さんと協力しながら現場を運営し、10年目以降は“現場全体を動かす司令塔”へステップアップします。「自分の判断で現場が動く」感覚を味わえるのが施工管理の醍醐味です。エールでは、一人ひとりの成長スピードや志向に寄り添いながら、長期的にキャリアを築いていける道を用意しています。

 

——「施工管理=ブラック」というイメージについて、学生に伝えたいメッセージはありますか?

 

正直、数年前までは「ブラック」と言われても否定できない側面があったのは事実だと思います。しかし、現在の施工管理は大きく変わってきています。働き方改革や36協定の徹底により、業界全体として「無理な働き方を続けない」方向へ確実に進んでいます。

特に当社の場合、配属先が建設現場であっても勤怠管理や残業時間は会社として厳密に管理しています。サービス残業は認めておらず、残業代は1分単位で支給し、現在の平均残業時間は月20〜30時間程度に収まっています。また、施工管理は「長時間働く仕事」ではなく、段取りやコミュニケーション力で効率が大きく変わる仕事です。慣れてくるほど、自分なりの進め方を工夫できるようになり、無駄な残業を減らすことも可能になります。

「きつそう」「大変そう」というイメージだけで選択肢から外してしまうのは、少しもったいない仕事でもあります。ぜひ先入観だけで判断せず、実際の環境や話を知った上で、自分の選択肢の一つとして考えてもらえたら嬉しいです。

 

 

——社内の雰囲気や文化について教えてください。

 

社内には、企業理念に共感して入社している社員が多く、ギスギスした雰囲気はありません。お互いを尊重し合いながら働く空気感があり、安心して意見や相談ができる環境です。現在の男女比はおよそ6:4で、女性社員も多く活躍しています。施工管理というと男性中心のイメージを持たれがちですが、性別に関係なく、それぞれが自分らしく力を発揮できる職場です。

「誰かを応援したい」「困っている人を支えたい」という価値観が特別なルールではなく、日々のコミュニケーションの中で自然と循環している——そんな組織文化が根付いているのが、当社の大きな特徴です。

 

 

——人事として、どんな学生と一緒に働きたいですか?

 

まず重視しているのは、「元気さ」や「明るさ」です。施工管理は多くの人と関わりながら進めていく仕事なので、学生ならではの前向きさや素直さは、大きな強みになるからです。

施工管理は、未経験であっても現場では職人さんや協力会社の方々と関わり、時には自分が中心となって調整役を担う立場です。そのため、「自分からコミュニケーションを取ろうとする姿勢」や、「分からないことをそのままにせず、学ぼうとする意欲」をとても大切にしています。最初から知識や経験は必要ありませんが、成長しようとする姿勢があるかどうかは、しっかり見ています。

実際に活躍している社員も、特別なスキルを持って入社したというよりは、周囲の話をよく聞き、少しずつ吸収しながら成長してきた人がほとんどです。それぞれ個性やタイプは違いますが、「人と向き合うことから逃げない」「理解しようとする姿勢がある」という点は共通しています。

 

——最後に、学生へのメッセージをお願いします。

 

施工管理は、自分の仕事が“街の一部として残る”仕事です。

建物が完成した瞬間の達成感はもちろん、その後にどんな人が、どんなふうにその建物を使っていくのかを想像すると、「この仕事をやってよかった」と強く実感できます。

就職活動では、世の中にたくさんの企業や仕事があるからこそ、ぜひ多くの業界・会社の話を聞いてみてください。最初から選択肢を絞りすぎず、「面白そう」「やってみたい」——その直感を大切に、一歩踏み出してみてください。エールはその挑戦を全力で支えます。学生のうちは学生生活を思いきり楽しみ、学ぶときは学ぶ。そして社会に出るタイミングでは、ぜひ勇気を持って一歩を踏み出してほしいです。

「面白そう」と感じたその気持ちを大切に、ぜひ当社で一緒に働きましょう。

 

 

髙橋 聖矢
管理部 人事課 副主任

新卒でゼネコンに入社し、土木施工管理を3年、営業職を1年経験。現場と営業の両面を知る中で、人を支える仕事に関心を持つ。エールには施工管理職として入社し、現在は人事として採用・育成を担当。現場経験を活かし、未経験者が安心して成長できる環境づくりに取り組んでいる。