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IPOの現場を支え、成長企業の未来をひらく——RSM清和監査法人

RSM清和監査法人は、上場会社監査とIPO準備支援を中心に、中堅・成長企業の挑戦を支える監査法人です。IPO領域では、監査業務に加え、内部統制や管理体制の整備まで踏み込み、上場に向けた基盤づくりを実務面から後押ししています。今回は、IPO支援室最高責任者を務める公認会計士・中村直樹さんに、監査法人の業務内容、IPO成功の要因、組織づくりや採用において大切にしていることを伺いました。

 

 

——まずは、中村さんの業務内容と監査法人の事業について教えてください。

 

私は公認会計士として、RSM清和監査法人でIPO支援室の最高責任者を務めています。これまで大手監査法人で約10年間、上場会社およびIPO準備会社の監査を中心に担当してきました。現在はその経験を活かし、複数のIPO準備会社に対して、監査の責任者として業務執行社員を担当しています。

RSM清和監査法人の仕事は大きく分けると3つあります。1つ目は、上場会社の決算書が適正に作られているかを確認する上場監査。2つ目は、IPOを目指す企業に対するIPO監査および上場準備に関する支援業務。そして3つ目が、海外親会社向けの報告を前提とした、英語を用いた決算関連業務です。監査というと決算書を見る仕事というイメージが強いかもしれませんが、特にIPO支援の現場では、企業の成長スピードに合わせて管理体制を整える役割も大きく、かなり実践的な仕事です。

 

 

——RSM清和監査法人は、どのような企業を中心に支援しているのでしょうか?

 

RSM清和監査法人が監査している上場企業は、トヨタやソニーのような大手企業ではなく、上場してまだ年数が浅い会社や、創業から15年前後の成長企業が多いです。監査業界では、いわゆるビッグ4が大きなシェアを占めています。RSM清和監査法人は中堅監査法人として、成長企業に伴走する監査を強みとしています。RSM清和監査法人はそれに次ぐ中堅・中小監査法人のポジションで、日本国内では規模として10〜11番目くらいです。ただ、規模が大きいか小さいかで価値が決まるというより、私たちは成長企業に伴走する監査という立ち位置で存在感を出していくことを大切にしています。

 

——IPO支援では、具体的にどのような支援を行うのですか?

 

IPOでは、上場に向けて複数期にわたる監査対応が求められます。そのため、私たちは監査を通じて、決算の正確性を確認するだけでなく、企業が上場に耐えうる内部統制・内部管理体制を整えるためのアドバイスも行います。IPO準備会社は、事業が急成長している一方で、管理体制が追いついていないことが少なくありません。そうした会社に対して、上場までに必要な基盤を一緒にサポートしていくイメージです。

 

 

——IPOがうまくいく企業と、そうではない企業の違いはどこにありますか?

 

最も大きい要因は業績です。加えて、管理体制の整備スピードや経営陣の情報開示姿勢も、上場可否を左右する重要な要素です。事業計画通りに売上や利益が右肩上がりで推移していれば、上場できる可能性は大きく高まります。仮に管理体制が整っていても、業績が計画を下回っていると上場は難しくなります。IPOは、企業の成長ストーリーが市場に評価されるかどうかが重要なので、まずは事業が伸びていることが前提です。

 

——支援の中で、特に印象に残っている事例はありますか?

 

2023年に上場したライズコンサルティンググループの支援は特に印象に残っています。この会社は国際会計基準(IFRS)で決算書を作成していました。IFRS監査は高度な専門知識とレビュー体制が求められるため対応できる監査法人が限られます。その中でRSM清和監査法人がIFRSでのIPO支援を実現したことは、業界内でも大きな注目を集めました。

 

——IPOに向けて、組織づくりはどのように考えるべきでしょうか?

 

IPOにおいて、最も重要なのは業績なので、まずは営業や開発など、売上をつくる部門が最優先です。ただ、月次で黒字化する段階が見えてきたら、そこからは管理部門にも力を入れる必要があります。具体的には、管理部長やCFOなど、上場に耐えうる人材を採用していくことが重要です。ここが遅れると、業績がいいにもかかわらず、管理体制が整わず上場が遅れるケースがあります。

 

 

——採用において、中村さんが重要視している点は何ですか?

 

一番大切なのは、会社のミッション・ビジョンと、その人の方向性が合っているかだと思います。経営者がどんな未来を実現したいのか、社会にどう貢献したいのか、そのミッションが明確で、それが役員間で共有されている会社ほど、強い組織になります。採用も同じで、スキルだけではなく、その方向性に共感できるかが重要です。これは、私が人事最高責任者として中途採用拡大に関与する中でも、強く感じている部分です。

 

——中村さんが公認会計士を目指されたきっかけを教えてください。

 

学生時代は、体育会の野球部に所属していたため、正直ほとんど勉強はしていませんでした。就職活動を意識し始めたときに、資格をとることは武器になると考え、公認会計士を目指し始めました。弁護士の資格を取得するよりも、公認会計士を目指す方が、合格率が少し高いということを把握し、当時は現実的に目指せるラインとして目標設定しました。勉強を始めたのは大学3年生で、合格したのは28歳です。約7年ほどかかりました。当時は浪人して合格をすることが一般的であったため、私自身も1日10時間ほど勉強していました。

 

——部活動での経験は、現在の仕事に活きていますか?

 

大いに活きていると感じています。監査やIPO支援の仕事は基本的に1人で完結しません。チームで働くことが前提のため、クライアント企業や証券会社など社外の関係者も含めるとかなり多くの人と関わります。体育会での経験から、チームで成果を出す感覚や、理不尽な状況でも踏ん張る力が身についていたことは大きいと感じています。目上の方への礼儀作法についても、社会に出てから役に立っている部分だと感じます。

 

 

——これまでで最も大変だった経験を教えてください。

 

RSM清和監査法人に入ってから、金融庁から処分を受けた時期が最も大変でした。10年以上前のことですが、この処分により、IPO監査の継続が難しくなり、クライアントや職員の数も半減しました。私はIPOの責任者として、証券会社や東証などを回り、社内体制を立て直しました。東証の壁を突破することに約2年かかりましたが、非常にやりがいのある経験でした。一方で体力の部分や精神的な部分での辛さは、学生時代の野球部の練習の方が辛かったと感じるため、こういった部分においても、体育会の経験は活かされていると思います。

 

——RSM監査法人の雰囲気や社風について教えてください。

 

監査法人というと堅いイメージがあると思いますが、RSMはいい意味でベンチャー企業のような雰囲気が残っています。平均年齢は30代後半で、50歳以上が少なく、組織としても比較的若いです。入社後1ヶ月目と3ヶ月目に面談を実施し、入社前後のギャップや困りごとを確認するなど、コミュニケーションも重視しています。いわゆるビッグ4と比較をすると、RSM監査法人は中堅・中小監査法人となるため、短い期間で責任ある経験を積めることも特徴です。私自身は、機動力を求められるIPO支援の仕事では、中堅監査法人の方が自らの価値を発揮しやすいと感じています。

 

——最後に、学生に向けてメッセージをお願いします。

 

学生の皆さんに一番伝えたいことは「たくさん友達を作ってほしい」ということです。友達が多い人は、仕事でも新規開拓が得意であったり、チームで成果を出しやすかったりします。社会に出た後も、長く付き合うことのできる仲間がいることは本当に大きいです。先輩・後輩など、人間関係から仕事につながることもあります。ぜひ学生のうちに、幅広い人とのつながりを作ってみてください。

 

 

中村直樹
公認会計士。RSM清和監査法人 IPO支援室最高責任者。

大手監査法人にて約10年間、上場会社およびIPO準備会社の監査を中心に担当。RSM清和監査法人入所後、2016年にパートナー就任。品質管理担当責任者を経て、2020年よりIPO支援室最高責任者。多数のIPO準備会社において業務執行社員を担当し、IPO関連の執筆・セミナー講師にも多数関与。さらに、人事最高責任者として中途採用拡大にも貢献している。