令和時代に新しいハウスメーカーをつくる会社——株式会社一戸ホーム
「営業で成果が出なければ評価されない」「若いうちは歯車の一つ」。
そんなキャリアに違和感を覚えながらも、他に選択肢が見えない学生は少なくありません。
渋谷区を拠点にハウスメーカーとして事業を展開する一戸ホームは、そうした常識に疑問を投げかける会社です。原価公開型の注文住宅、施工管理・職人の内製化、そして“ハードワークカンパニー”という明確なスタンスを掲げ、その先に「技術で評価されるキャリア」を本気でつくろうとする意思があります。
9回の起業を経て、不動産・建設という領域に辿り着いた代表の原体験と覚悟、そして学生に伝えたいリアルなメッセージを通して、一戸ホームという会社の輪郭をひも解いていきます。

——まずは、一戸ホームの事業について教えてください。
株式会社一戸ホームは、渋谷区を拠点に展開するハウスメーカーです。主に「注文住宅」「投資用不動産」「リゾート開発」という三つの領域を軸に事業を展開しています。
高品質な住宅を適正な価格で提供することを重視しています。規格に当てはめるのではなく、施主一人ひとりの暮らし方や価値観に向き合うオーダーメイドを前提としています。
加えて、投資用不動産やホテル・宿泊施設などのリゾート開発にも取り組んでいます。建物を「住む場所」としてだけでなく、「資産」としてどう価値を生み出すかを追求し、都市と自然、暮らしと投資をつなぐ不動産モデルの構築にも挑戦しています。
最終的な目標は、「世界のICHINOHE」ブランドを創る。世界中の人の夢になること。施工棟数を追うのではなく、人材・思想・品質まで含めて信頼される存在になる。そのために、一人ひとりのお客様に最高に喜んでもらえる家をつくります。

——なぜ9回目の挑戦に「不動産・建設」を選んだのですか?
私にとって、不動産・建設への挑戦は9回目の起業になります。これまで副業プラットフォームや人材領域など、複数の事業に挑戦してきました。うまくいったものもあれば、思うように伸びなかったものもある。その経験を重ねる中で、「次にやるなら、もっとスケールが大きく、社会に影響を与えられる事業に挑戦したい」という思いが強くなっていきました。
転機となったのは、M&Aを経て北海道で過ごした時間です。実家は内装業を営んでおり、職人や施工業者と日常的に関わる中で、建設業界が深刻な人手不足に直面している現実を実感しました。同時に、「つくれる人」の価値がこれから確実に高まっていく業界でもあると感じたといいます。
さらに大きな原体験となったのが、自身で家を建てた経験です。北海道の海辺に建てた一軒家は、家族が集まり、帰る理由が生まれる場所になった。家があることで人が集まり、人生の時間が豊かになる。その体験を通して、「家は人生の拠り所になり得る」という確信を得ました。
人口減少が進んでも、住まいの価値そのものがなくなることはありません。これまでの起業経験と原体験が重なり合い、不動産・建設という選択に辿り着いた。それが、9回目の挑戦でした。
——「ハードワークカンパニー」を掲げる理由は何ですか?
一戸ホームが「ハードワークカンパニー」を掲げているのは、長時間労働を肯定したいからではありません。根底にあるのは、目標に向かってやり切ることを良しとする体育会的な価値観です。目標を掲げ、その達成のために何をすべきかを考え、やり切る。結果が出るまで向き合い続ける。そのプロセスそのものに価値があると考えています。
私自身も、「仕事が楽しいから働いてきた」という感覚が強いです。楽しいから没頭でき、没頭するから成長できる。仕事とプライベートを無理に切り分けるのではなく、本気で面白いと思えることに全力で向き合う。その結果としてハードワークになっている、というスタンスです。
また、目指しているのは少人数で完結する会社ではなく、規模を持ち、社会にインパクトを与える存在になること。会社の規模が大きくなれば、関わる人も、動かせるお金も増え、社会への影響力も大きくなる。その現実を、これまでの起業経験を通じて実感してきました。
働くことの価値が軽視されがちな今だからこそ、本気で働く集団が必要だと感じている。一戸ホームがハードワークを掲げるのは、そんな危機感と覚悟の表れです。

——営業ではなく「技術」で評価されるキャリアをつくりたい理由は何ですか?
一戸ホームが「技術で評価されるキャリア」を重視している背景には、私自身が、営業職で消耗してしまう若手を多く見てきた現実があります。営業という仕事自体を否定しているわけではありません。ただ、数字で評価される世界の中で、真面目に努力している人ほど自信を失ってしまうケースも少なくないと感じてきました。
一方で、施工管理や職人といった技術職は評価軸が明確です。現場をどれだけ理解しているか、どこまで工程を任せられるか、資格と実務経験がどれだけ積み上がっているか。そのすべてがスキルとして可視化され、市場価値に直結していきます。
また、技術職はAIに代替されにくい仕事でもあります。現場で判断し、人を動かし、品質を担保する力は簡単には置き換えられません。むしろ、技術とテクノロジーの両方を理解できる人材の価値は、これからさらに高まっていくと考えています。
一戸ホームが描くのは、技術を武器に、マネジメントや事業づくりにまで関われるキャリア。技術で勝負したい人にとって、現実的な選択肢を提示したいと考えています。

——新卒で入社した場合、どんな成長ステップを描けますか?
一戸ホームでは、新卒入社後のキャリアを一つの型にはめることはしていません。施工、営業、設計など、適性や志向を見ながら役割を決めていきます。ただし共通しているのは、「現場を知らずにキャリアを積むことはない」という点です。
1〜2年目は、施工管理を中心に現場理解を深めます。建物がどのような工程で完成するのか、どこでの判断が品質を左右するのか。現場で得た経験が、その後のすべての土台になります。
5年後には、年収1,000万円が現実的なラインとして見えてきます。資格と実務経験がそのまま評価につながる技術職だからこそ、市場価値は着実に積み上がっていきます。
将来的には、複数現場を統括するマネジメントや、新規事業、海外案件に関わる可能性もあります。技術を軸に、キャリアの幅を広げていける環境です。
——どんな人と、一緒に会社をつくっていきたいですか?
一戸ホームが求めているのは、体育会気質を持ち、目標に向かって愚直にやり切れる人です。要領の良さよりも、勝ちたい、成長したいという気持ちを持ち続けられるかどうかを大切にしています。
体を動かして働くことに価値を感じられる人にも向いています。現場で汗をかき、形あるものをつくる仕事には、デスクワークだけでは得られない達成感があります。
一方で、決まった時間だけ働きたい人や、ハードワークに価値を感じられない人には向いていません。一戸ホームは、全員に合う会社ではありません。本気で会社をつくりたい人と向き合うという姿勢を大切にしています。
——就職で迷う学生に、今伝えたいことは何ですか?
大企業か、ベンチャーか。その二択ではなく、「自分はどの時間軸で勝負したいのか」を考えてほしいと思っています。20代で一気に成長したいのか、40代で大きな仕事を任されたいのか。その違いによって、選ぶ環境は変わります。
大企業には、時間をかけて基礎を積み上げ、後半で大きな仕事を任されていくキャリアがあります。一方でベンチャーは、20代から裁量を持ち、成長スピードが速い分、背負う責任も大きい。そのどちらが正解という話ではありません。
だからこそ、覚悟がないなら無理に選んでもらう必要はありません。ただ、「20代で勝負したい」「技術を身につけ、市場価値のある人間になりたい」と本気で思えるなら、この環境はきっと面白いはずです。
答えは最初から決まっていなくていい。だからこそ、自分がどう生きたいかだけは、逃げずに考えてほしいと思っています。

一戸 健人(いちのへ けんと)
株式会社一戸ホーム 代表取締役社長
1990年9月生まれ。北海道室蘭栄高等学校、法政大学法学部卒業。新卒で株式会社DYMに入社し、営業、社長室、エグゼパート事業部長などを歴任。株式会社MCJDYMパートナーズ取締役社長などを経て独立。現在は株式会社一戸ホーム代表取締役社長として、住宅業界に挑戦している。