未経験から挑む、誰も欠けないチームの大技――獨協大学体育会チアリーディング部ZEPHYRS
獨協大学体育会チアリーディング部ZEPHYRS(ゼファーズ)。部員の多くが大学からチアリーディングを始め、全日本学生選手権の決勝進出と、高難易度スタントの完成を目標に掲げています。今回は、部長の富田さんと副部長の日高さんに、部の活動や大切にしている価値観について伺いました。

――ゼファーズとはどのような団体ですか?
正式名称は「獨協大学体育会チアリーディング部ZEPHYRS」です。学内でチアリーディングに取り組む体育会団体として活動しています。活動場所は35周年記念館アリーナで、月・水曜の17時から20時、日曜の9時から12時に練習を行っています。部員数は1年生8名、2年生2名、3年生6名の計16名。経験者は3名ほどで、大半が大学から初めてチアリーディングに触れたメンバーで構成されています。
――「綺麗でクリーンな演技」を目指す理由は何ですか?
ゼファーズが共通のコンセプトとして掲げているのが「綺麗でクリーンな演技」です。高難易度の技に挑むこと自体も大切ですが、現時点で安定して成功させることが難しい技に無理に挑むより、確実に成功させられる技を選んで演技を完成させる方が、得点にもつながりやすく、観客の方々にも安心して見てもらえると考えています。チアリーディングは人の上に人が乗るスタント競技であり、安全管理が欠かせないため、安全性と完成度を両立させる姿勢が、ゼファーズの演技の軸になっています。

――向上心が伝わるエピソードはありますか?
大会にエントリーできる人数は最大16名ですが、新入生が加わる前は8名で活動しており、前の代と比べても部員数が少ない状態でした。大会でより高いレベルの演技を目指すには、まず部員数を増やす必要があると考え、部員全員でSNSを使った新歓活動に力を入れました。その結果、1年生8名の入部につながり、8名の新入生を迎え、16名で活動できる体制になりました。現状を自分たちの手で変えていこうとする姿勢は、部の向上心の表れだと思います。
――仲間を大切にする、というのはどのような場面に表れていますか?
チアリーディングは、一人では成立しない競技です。技を組む相手が欠ければ演技自体ができなくなるため、部員一人ひとりの存在そのものが欠かせません。指導する際は、厳しく伝える必要がある一方で、相手が受け止めやすい伝え方も意識しています。
意見が割れた際は、双方が納得するまで話し合う文化があり、こうした対話の積み重ねがチームの団結を支えています。
――新入生獲得のための工夫はありますか?
以前はSNSで活動の魅力を十分に発信できていませんでしたが、現在は、InstagramやTikTokでの発信に力を入れています。チームユニフォームの紹介など、部の雰囲気が伝わる投稿を増やしたところ、体験希望者が増えました。入部者の多くは「Instagramを見て興味を持った」というきっかけで、新体操やバトン、チアダンスなど、身体表現に関わる経験を持つメンバーも一定数いて、チームの幅が広がりました。

――他の部活動の応援や、イベント出演についても教えてください
ゼファーズは学内のラクロス部などを中心に、依頼を受けて応援活動を行っています。それ以外にも、自治体や地域が主催するイベントへの出演依頼が届くこともあります。あるチャリティイベントに参加した際には、会場に来ていた自治体職員が演技を見て興味を持ち、後日別のイベントへの出演を依頼してくれたこともありました。イベントへの出演は、大会や大学祭に向けた練習とのバランスを見ながら、判断しています。現在は、ユニフォームや装飾などの活動費に充てるため、イベントによっては出演料をいただく形も取り入れています。大会用のユニフォームは黒・赤・金の色を使い、獨協大学のスクールカラーにあわせたデザインで、大会に出場するメンバーが着用する、特別なユニフォームです。
――大会前など、緊張感のある場面ではどのように乗り越えていますか?
大会や大学祭が近づくと、部員それぞれが目標に向けて強い気持ちを持つあまり、意見がぶつかったり、練習の雰囲気が張り詰めたりする場面もあります。経験者と未経験者が混在するからこそ、全員が納得するまで話し合うことを大切にしています。部長自身も未経験からチアリーディングを始めましたが、、経験者の意見にも耳を傾けながら、譲れない部分は伝える姿勢を大切にすることで、チームとして前向きな話し合いができていると思います。
――ゼファーズならではの「負けず嫌い」なエピソードはありますか?
私たちが入部した当初、指導にあたった先輩たちは競技経験者が多く、練習にも高い熱量で取り組んでいましたた。自分たちはほとんどが未経験というスタートでしたが、「一度入ったからには最後までやり抜こう」という思いで練習を続けてきました。学年が上がるにつれて部員数が変化していく部活動が多いなかで、ゼファーズでは、入部したメンバーの多くが活動を続けています。決めたことを最後までやり抜こうとする気持ちの強さが、この部の特徴のひとつになっていると思います。

――チームの目標と、そこに向けた課題を教えてください
全日本学生選手権で、決勝への進出を目指しています。技術面では「223」と呼ばれる高難易度の大技の完成も目標のひとつです。過去の代でもこの技を大会で成功させようと練習していましたが、結局実現には至りませんでした。現状の課題は、経験の浅いメンバー同士でスタントを組む際の安定感です。先輩メンバーと組む練習を重ねながら、技術のギャップを埋め、安定性を高めていく段階です。
――活動を通じてどのような経験ができますか?
「大学まで来てわざわざ部活をするからには、やっぱり楽しく活動したい」と考えています。練習には高い集中力と体力が求められますが、入部したメンバーの多くが、継続して活動できています。続仲間と支え合いながら、一度決めたことをやり抜こうとする文化が、活動の継続にもつながっていると感じています。指導者から教わるだけでなく、自分たちで目標を定め、練習内容や新歓活動を主体的に組み立てていく経験そのものも自分たちの財産になっていると感じています。。先輩たちの多くも、卒業を迎える頃には「続けてよかった」と口にすることが多く、その言葉を私たちも実感しながら活動できています。
――新入生候補へのメッセージをお願いします
チアリーディングは、高校までは先生の指導のもとで活動する部活が多いスポーツです。しかし、ゼファーズは部員自身が目標を掲げ、練習メニューや新歓活動まで主体的に作り上げていく特徴があります。練習は体力的にも精神的にも負荷が大きい場面も少なくありませんが、その分、仲間と一緒に乗り越えた先にある達成感は大きいです。未経験からのスタートでも、自分たちで現状を変えていこうとする仲間が集まっているのがゼファーズの魅力なので、少しでも興味を持ったら、まずは気軽に練習を見学しに来てみてください。
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