お問い合わせ

「倒す」ではなく「圧倒する」。中四国王者が見据える次のステージ——山口大学アメリカンフットボール部GAMBLERS

山口大学アメリカンフットボール部GAMBLERSは、1980年に設立されました。火・水・木曜日の夜と土日の午前に活動し、前年度には中四国大会で優勝しました。次のシーズンは、全国大会で対戦する九州代表を「倒す」だけでなく、「圧倒する」ことを目標に掲げています。上級生と下級生が立場に関係なく意見を交わし、練習後のミーティングでプレーを細かく振り返る文化が特徴です。今回は、主将の粟田雅也さんに、チームづくりや目標達成に向けた取り組みについて伺いました。

 

 

——山口大学アメリカンフットボール部GAMBLERSについて概要を教えてください。

 

私たちは、火・水・木曜日が18時10分から21時まで、土・日曜日が9時から12時まで活動しています。

部員は1年生が16人、2年生が8人、3年生が8人、4年生が4人です。文系と理系の割合はほぼ半々です。4月は新歓活動、5月から7月は春シーズン、8月から10月はリーグ戦、11月は全国大会があります。12月から3月はオフシーズンです。

前年度は中四国大会で優勝しました。全国大会では九州代表の九州大学と対戦し、28対14で敗れました。次のシーズンは、その九州代表を圧倒することを目標にしています。

 

——九州大学戦を振り返ってみていかがですか?

 

試合前は、九州大学は格上の相手であり、私たちが挑戦する立場だと思っていました。ただ、実際に戦ってみると、想像以上に通用する部分がありました。

前半終了時点では14対7でリードしていました。チーム全体に「勝てるかもしれない」という雰囲気がありましたし、格上だと思っていた相手に前半でリードできたことは強く印象に残っています。

だからこそ、2026年シーズンは単に九州代表に勝つのではなく、圧倒することを目標にしました。同じ大学生同士の試合です。相手を必要以上に上に見るのではなく、より高い基準で練習に取り組みたいと考えています。

 

 

——どのようなチームにしていきたいですか?

 

私は、「他人任せにしない」チームにしたいと考えています。上級生と下級生に関係なく、お互いに指摘し合いながらチームを良くしていきたいです。

フィールドに立てば、学年は関係ありません。誰もが自分ごととしてチームを考え、必要なことを率直に伝え合えるチームが理想です。最初のチームミーティングでは、自分たちでチームを変えていく意識を持ってほしいと伝えました。

私はどちらかというと、言葉だけで引っ張るよりも行動で示すタイプです。そのため、まずは行動で示そうと考えました。練習に早く来ること、練習中や試合中に誰よりも声を出すこと、オンとオフのメリハリをつけることです。自分が率先して取り組まなければ、後輩はついてこないと思っています。

 

——チームの強みは何ですか?

 

今のチームの最大の強みは、下級生の成長です。これまでは上級生が中心となり、下級生は支える立場に回ることが多かったのですが、今は下級生がチームを引っ張る場面が増えています。

プレー中にも、下級生から「もっとこうした方がいいのではないか」という意見が出ます。課題を見つけて声に出せる選手が増えたことは、チームにとって大きな変化です。学年に関係なく、チームを良くしようとする姿勢が根付いてきています。

3月には毎年OB戦があります。直近のOB戦は、新チームとして初めての試合形式の練習でした。私にとっても主将として初めての試合で、うまくできない部分がありました。その時、2年生の選手が大きな声を出しチーム全体を鼓舞してくれました。「最後までやろう」「もっといける」と呼びかけ、先輩にも改善点を伝えていました。本来は私が率先して言うべき立場です。それでも後輩が自分からチームを動かそうとしてくれた姿はとても頼もしく感じましたし、下級生が主体的に行動できることは今のチームの強みだと思っています。

 

 

——練習で大切にしていることは何ですか?

 

私たちは、結果に至るまでの原因を深く考えることを大切にしています。試合で負けた時も、すぐに「こうすればよかった」と結論づけるのではなく、なぜその結果になったのかを事実から整理して考えるようにしています。

練習後には毎回ミーティングを行っています。長い時には2時間以上になることもあります。試合前は試合形式の練習をプレーごとに振り返り、全員で確認します。新入生を指導する時期には、動画を見ながら改善点を話し合います。

アメフトは戦術に基づいて動く競技であり、チーム全体で共通認識を持つ必要があります。そのため、ミーティングでのすり合わせをとても重視しています。

 

——現在の課題は何ですか?

 

現在の課題は大きく3つあります。

1つ目は、練習の質をさらに高めることです。直近の試合では前半をリードしながらも、後半に逆転負けをしました。この結果から、試合を通して力を発揮し続けるための準備や取り組みに改善の余地があると感じています。全国大会で結果を残すためにも、敗戦から課題を整理し、日々の練習につなげていく必要があると感じています。

2つ目は、チーム内の意識をそろえることです。私自身、一人ひとりと十分に話す機会をつくれていなかったと感じています。選手がチームをどう見ているのか、上級生に何を感じているのかをもっと理解する必要があります。全体ミーティングだけでは見えない部分もあるため、個別に話す機会を増やし、現状と目標を改めて共有したいと考えています。

3つ目は、資金面の課題です。OBの方々や企業から支援をいただいていますが、部員の負担も小さくありません。活動を継続し、より良い環境を整えるためには、外部からの支援が重要です。最近はOBの方々が積極的に動いてくださり、幹部との定期的なミーティングも行っています。支援してくださる方々とのつながりは、チームにとって大きな力になっています。

 

——アメフト部で学んだことは何ですか?

 

継続することの大切さを学びました。成長するためには、相手の分析や自分のプレーの振り返り、体づくりのための食事管理や筋力トレーニングなど、あらゆる面で地道に取り組み続けることが必要だと実感しました。

入部時の私の体重は58kgほどでした。オフシーズンに先輩から、「本気でアメフトに取り組むなら体重を増やす必要がある」と言われました。そこから食事に取り組み、4〜5か月で15kgほど増やしました。

体重が軽いまま試合に出ていた頃は、相手に当たり負けることが多くありました。体づくりを続けた結果、それまで負けていた場面でも勝てるようになりました。継続して取り組んだことが、プレーの変化に大きくつながりました。

 

 

——いつも応援してくださっている方々へのメッセージをお願いします。

いつも応援してくださっている皆さま、本当にありがとうございます。2026年シーズンは、全国大会で九州代表を「圧倒」することを目標に取り組んでいます。OBの方々や企業の皆さまの支援があるからこそ、私たちは活動を続けられています。

まだ課題はありますが、チーム全員で目標に向かい、練習の質を高めていきます。全国大会で勝利できるよう努力しますので、引き続き応援よろしくお願いいたします。

入部を考えている学生には、アメフトを通じて本気で取り組める環境があると伝えたいです。経験者でなくても、体づくりやミーティング、日々の練習を地道に積み重ねることで、アメフト選手として競技面だけでなく、人としても成長できる環境があります。個性豊かな部員が多く、先輩後輩の距離も近いチームです。大学生活で何かに本気で打ち込みたい人は、ぜひ一度見学に来てほしいです。