「自由と団結」を両立する。自分のペースで成長できる卓球部の挑戦——徳島大学常三島卓球部
徳島大学常三島卓球部は1960年に設立され、常三島キャンパス体育館3階を拠点に活動しています。特徴は、決まった練習参加のルールを設けず、部員が自分の予定や課題に合わせて練習できる自由な環境です。学業やアルバイト、ほかの活動と両立しやすい一方で、卓球に真剣に向き合う部員も多く、四国の大学生大会では団体戦で上位の成績を収めています。現在は、団体戦で継続してインカレに出場することを目標に活動しています。自由を大切にするからこそ、チームとしての団結をどう生み出すかにも向き合ってきました。合宿や団体戦での応援を通じて、個人競技である卓球をチームで楽しむ文化も育っています。今回は、広報を務める許足知さんに、部の特徴や大切にしている考え方について話を伺いました。

——徳島大学常三島卓球部について概要を教えてください。
私たちは、徳島大学常三島キャンパス体育館3階で活動しています。活動日は月曜、火曜、木曜、金曜、土曜が中心で、日曜と祝日は不定期で活動しています。
部員は学部1年生が19名、2年生が8名、3年生が7名、4年生が8名、院生が3名です。文理の割合は文系2割、理系8割ほどで、理系の学生が多い部活です。学部やキャンパスを問わず参加でき、学外からの参加も受け入れており、他大学の学生や中高生が練習に参加することもあります。
特徴は、参加義務のある練習がないことです。全員で同じ練習メニューに取り組むのではなく、自分が来たい日に来て、自分に必要な練習を行います。卓球に本気で取り組みたい人も、学業やほかの活動と両立したい人も参加しやすい環境です。

——チームの目標を教えてください。
私たちの目標は、団体戦で継続してインカレに出場することです。
直近の春リーグ団体戦では四国予選で準優勝し、インカレに出場しました。この結果を一度きりで終わらせず、次の世代にもつなげていきたいと考えています。私たちが主催した第1回渦潮オープン大会では、29チームが参加する中で優勝しました。部内には四国大会で優勝するような実力のある選手もいて、その存在がチーム全体の競技意識を高めています。
高校までは個人戦を中心に卓球に取り組んできたので、大学に入って団体戦ならではの楽しさを実感しました。点を取ったときに仲間と声をかけ合い、チーム全体で盛り上がれるところに魅力を感じています。
——自由な環境には、どんな良さがありますか?
大きく3つあります。
1つ目は、自分の都合に合わせて活動しやすいことです。休む際に連絡を入れる必要がなく、参加へのプレッシャーも少ないため、自分のペースで練習できます。
2つ目は、学業や他の課外活動と両立しやすいことです。部員の中には、天文部や軽音部、ボルダリング部などと掛け持ちしている人もいます。学業やアルバイトの予定も調整しやすく、大学生活全体を楽しみながら卓球を続けられます。
3つ目は、自分に合った練習ができることです。自由だからこそ、自分の課題に合わせて練習内容を決められます。強みを伸ばしたい人も、弱点を改善したい人も、自分に必要な練習に集中できます。主体的に取り組む人ほど成長しやすい環境だと思います。

——自由な環境で競技力を高める工夫を教えてください。
私たちが競技力を維持できている理由は、自由な環境でも主体的に練習する部員が多いことです。
部員の中には、高い競技意識を持って卓球に取り組む人が多くいます。
その姿が周囲の刺激になり、自分で課題を見つけて練習する文化につながっています。
特に、部内に高い実力を持つ選手がいることは大きな刺激になっています。その選手が真剣に卓球へ向き合う姿勢が、練習全体の雰囲気を引き締めています。
実際に、自由な環境を活かして大きく成長した部員もいます。もともと突出した実力があったわけではない選手が、自主的に学外の練習へ参加し、短期間で実力を伸ばしました。レギュラーやベンチ入りを争うところまで成長したので、自分から行動できる人にとっては力を伸ばしやすい環境だと思います。
——チームの雰囲気や大切にしている価値観を教えてください。
私たちは「自由と団結」を大切にしています。部活の雰囲気を一言で表すなら、「多様」です。自由な環境だからこそ、さまざまなことに挑戦する人や、活動的な人が多いと感じています。
普段の練習では、プレーに集中している人が多いです。卓球は一球ごとの判断が求められる競技なので、練習中は会話よりもプレーに意識を向けています。それでも練習以外では気さくな人が多く、声をかければ自然と集まる雰囲気があります。
試合になると、チーム全体が一つになって戦います。仲間が点を取れば声を出して喜び、お互いに励まし合います。卓球は個人競技の側面が強いスポーツですが、大学の部活では仲間と一緒に戦う楽しさも大きな魅力です。

——自由な環境だからこその課題はありますか?
課題は、部全体で何かを進める際に、参加や協力を呼びかけることが難しい点です。強制力がないため、イベントや運営に全員を巻き込むのは簡単ではありません。
自由な環境は私たちの魅力ですが、自由だけでは団結力や仲間意識は生まれにくいと感じました。そのため、一部の部員だけに負担が偏らないよう配慮しながら、自由と責任のバランスを意識しています。
資金面では遠征費が課題です。四国の大学生大会は徳島、香川、愛媛、高知で開催されるため、その都度移動費がかかります。企業からスポンサーとして支援をいただいていますが、遠征費への対応は今後も継続して取り組む必要があると考えています。
——印象に残っている活動や、大学生活で得た学びを教えてください。
印象に残っているのは、私たちの代で実施した1泊2日の夏合宿です。コロナの影響もあり、それまで合宿はあまり実施されていませんでしたが、私たちの代で再開してみようという話になりました。県外で体育館を借りて、2日間練習を行いました。
特別な出来事があったわけではありませんが、夜に10人ほどで同じ部屋に集まり、話をしたり遊んだりした時間が印象に残っています。合宿をきっかけに部員同士の交流が深まり、部全体の団結も強くなったと感じました。その後は冬合宿も実施し、今後は合宿係を設けて定例行事にしたいと考えています。
私にとってこの部活は、多くの思い出や経験を得られた場所です。また、大学生活をより充実させるためには、自分から行動することが大切だと学びました。

——いつも応援してくださっている方々へのメッセージをお願いします。
いつも応援してくださり、ありがとうございます。私たちはこれからも自由に楽しく活動していきます。自由な部活ではありますが、卓球に真剣に取り組む部員も多く、団体戦では全員で声をかけ合いながら戦っています。
入部を考えている学生には、ぜひ気軽に来てほしいです。規定練習がないため、学業やアルバイト、ほかのサークル活動とも両立できます。競技力を高めたい人は自分の課題に合わせて練習できますし、大学生活の中で卓球を楽しみたい人にも合う環境だと思います。
これからも自由な環境を大切にしながら、部員同士のつながりをさらに深めていきたいと考えています。「自由と団結」をモットーに、みんなが楽しめる団体を目指して活動していきます。