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リーグ降格を経て迎えた転換点。1年でのBリーグ復帰に挑むチームの現在地——神戸大学ラグビー部

神戸大学ラグビー部は、リーグ改編に伴う降格という転換点を迎える中、1年での上位リーグ復帰という明確な目標を掲げて活動しています。指導者が不在という環境のもと、学生自らが組織を運営し、限られた時間と設備を最大限に活用する仕組みを築いてきました。

ライバル校である大阪大学への敗戦をきっかけに、チーム全体で「覚悟」というスローガンを共有し、個々の主体性を引き出しながら逆境を乗り越えようとしています。今回は、共同キャプテンの畑中愛正さんに話を聞きました。

 

 

——神戸大学ラグビー部について概要を教えてください。

 

私たちは、9月から12月にかけて行われるリーグ戦で結果を残すことを最大の目標として活動しています。部員の約3割は大学から競技を始めた初心者で構成されており、直近では、選手5名、マネージャー2名、さらに編入生や留学生も新たに入部しました。各学年で選手を10名以上確保することを目指し、新入生の募集も継続しながら日々の練習に励んでいます。

これまでBリーグ(2部)に所属していましたが、昨年のリーグ改編により、所属チーム数が12から8へと削減されました。その影響で降格し、現在はCリーグ(3部)で活動しています。

今年の目標は、Cリーグで優勝し、1年でBリーグへ復帰することです。その達成に向け、「覚悟」というスローガンを掲げています。Bリーグへ復帰するためには、これまでと同じ取り組みでは不十分です。競技に費やす時間を増やし、これまで以上の強い意志を持って取り組む必要があると考えています。

 

 

——チーム運営や組織づくりについて教えてください。

 

私たちは、監督やコーチが平日は不在のため、学生主体でチームを運営しています。練習メニューの作成から当日の進行までを部員自身が担う、ボトムアップの体制を構築しています。

コンタクトスポーツであるからこそ、練習中のコミュニケーションを重視しています。経験者が「もっとコール(声かけ)を増やそう」と積極的に発信し、それに初心者が応じることで、部員同士が率直に意見を伝え合い、練習の質を維持しています。

また、運営面では幹部を中心に昨年の課題を整理し、「グラウンドでは歩かない」「ルーズボールへの反応を早くする」といった具体的なプレー目標を8つ設定しました。例えば、後方に逸れたボールへの反応が遅いという課題に対しては、専用の練習だけでなく、日々の練習の中でも素早く反応する意識づけを徹底しています。

これらの目標は縦割りの8班に割り振り、各班が週替わりで全体への発信を担当しています。さらに、月2回の振り返りを行うことで、チーム全体の意識向上につなげています。

 

——現在のチームの状況や、モチベーションの源泉について教えてください。

 

直近では、4月の新歓試合で大阪大学に敗れたことがチームに大きな影響を与えました。これまで4年間無敗だった相手への敗北を受け、試合後にはチーム全体で課題や反省点を洗い出しました。

今回の敗戦をきっかけに、チーム内での危機感が高まり、目標達成への意識も一層強くなりました。

リーグ戦以外にも、「三商大戦」や「東京海洋大学との定期戦」といった重要な試合がありますが、まずは目の前の課題に一つひとつ向き合うことを重視しています。

また、私が2年生の時には、10数年ぶりに2部で6位という成績を収めた実績があります。その水準までチームを引き上げることを目標に、日々練習に励んでいます。

 

 

——日々の練習やチームづくりについて教えてください。

 

私たちは、限られた環境の中でも練習の質を高めることを意識して取り組んでいます。練習時間は1日2時間と短く、部室にある筋力トレーニング用のパワーラックも2台しかありません。そのため、練習間の移動をすべてジョギングにするなど、時間を無駄にしない工夫を徹底しています。

また、設備の不足については、部員が個人で外部のジムを契約するなどして補っています。さらに、専門的な知識を持つ方を招いて指導を受けたり、チーム内に「筋トレリーダー」を配置したりすることで、トレーニングの質向上にも取り組んでいます。

週4回のトレーニングは縦割りの班で管理しており、各自が計画的にフィジカル強化に取り組んでいます。

 

——チームとしての課題と、それに対する取り組みについて教えてください。

 

部員の約3割は、大学入学後に競技を始めた未経験者です。昨年は実力のある経験者を中心にチームを構成した結果、初心者の育成が十分に進まないという課題がありました。

そこで今年は、選手出身のスタッフやマネージャーが講師となり、初心者向けの「特別講座」を開設しました。パスの基本技術やタックルの姿勢など、基礎から段階的に指導しています。

この取り組みによって経験者と未経験者の差を早期に埋め、全員が同じレベルでプレーできる状態を目指しています。組織全体で未経験者が成長できるような環境を整えています。

 

 

——チームとしての取り組みや、外部との関わりについて教えてください。

 

大学近隣にある「深江カレー」という飲食店から協賛を受けています。部員はご飯500gまで無料で提供していただいており、多くの部員が練習後に利用しています。

この取り組みは、部員の一人が同店を見つけて通い始めたことがきっかけです。その後、他の部員も利用するようになり、部全体で通う流れが生まれました。そうした関係性を背景に、部員自ら店舗へ協賛のお願いをしたことで実現しました。

また、リクルーティング活動の一環で、SNSでの毎日投稿も継続しています。その結果、新入生だけでなく、編入生や留学生なども入部しています。今後も各学年で選手2桁の確保を目指し、広報活動を続けていきます。

 

 

——いつも応援してくださっている方々へメッセージをお願いします。

 

今年は1年でBリーグへ復帰するという明確な目標を設定し、全員が「覚悟」を持って練習に取り組んでいます。筋力トレーニングの強化、ディフェンスシステムの再構築、そしてデータ分析など、新たな体制のもと、目標であるBリーグ復帰を目指します。

スポンサーの皆様、日頃から支援してくださるサポーターの皆様、そしてこれから入部を検討している新入生の皆様、引き続きの応援をよろしくお願いいたします。