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フットサルの視点をサッカーに。全国ベスト8を目指すチームが磨く独自のスタイルとは——日本経済大学女子サッカー部

福岡を拠点に活動し、全国大会での上位進出を目指す日本経済大学女子サッカー部。現在は25名が所属し、毎朝7時からの練習に励んでいます。

部員たちは競技だけでなく、教員免許の取得や語学学習、アルバイトなど、それぞれの目標にも力を入れています。学年に関係なく意見を出し合える雰囲気があり、フットサルクラブ出身の監督のもと、足元の技術や細かなパス回しを活かしたスタイルを磨いています。

今回は、競技での目標と卒業後の進路、その両方に向き合う学生たちの日々について、キャプテンの髙木天菜さんと、3年生の矢野苺衣華さんに話を聞きました。

 

 

——日本経済大学女子サッカー部について教えてください。

 

現在は1年生から4年生までの25名で活動しています。スポーツ推薦で入部したメンバーを中心に、一般入試で入部した学生や、他チームに所属しながら、練習に参加している学生もいます。福岡、鹿児島、宮崎など九州出身の選手が多く、全国大会常連校でプレーしていた選手もいます。

今年の目標は、「県なでしこカップ」「皇后杯」「九州インカレ」の3冠を達成することです。冬の全国インカレでは、前回のベスト16を上回る「全国ベスト8」を目標に、日々練習に取り組んでいます。

 

——毎日の練習環境やスケジュールの詳細を教えていただけますか。

 

活動は週6日で、月曜日はオフです。平日は毎朝7時から8時30分まで、グラウンドで練習しています。朝早い練習は大変ですが、このスケジュールには大きなメリットがあります。

朝のうちに練習を終えられるため、午後は授業に出席しやすく、夕方以降はアルバイトや友人との時間にも充てられます。競技の時間と学業・私生活の時間を分けやすいことが、大学生活との両立につながっています。

 

 

——どのようなサッカースタイルで勝利を目指していますか?

 

最終ラインから丁寧にパスをつなぐビルドアップと、選手のスピードを活かしたサイド攻撃を軸にしています。松山監督がフットサルクラブ出身ということもあり、チームでは単純に前へ蹴り出すのではなく、足元の技術を活かしてボールを動かしながら攻撃を組み立てる戦術を重視しています。

特にサイドには、スピードを活かして自ら仕掛けられる選手が揃っています。サイドへボールを運び、スピードのある選手が仕掛けることでチャンスを作れる点が、チームの強みです。どれだけ良い形を作れても、最後に決め切る力がなければ勝利にはつながりません。練習で決められないシュートは、試合でも決まらないと思います。普段のシュート練習から本番と同じ緊張感を持って取り組むことを徹底しています。

 

——監督との関わり方や、練習中の雰囲気について教えてください。

 

松山監督は一方的に指示を出すのではなく、「ここはどうしたいか」「どう動くべきか」と、選手に頻繁に意見を求めてくださいます。そのため、ミーティングだけでなく、日々の練習前後にも監督と選手が活発に意見を交わしています。

練習中は「全員で声を出すこと」を特に大切にしています。チーム全体で活気のある雰囲気を作るため、プレー中の声掛けや仲間との会話を大切にしています。

 

 

——チームの強みについて教えてください。

 

私たちの強みは、苦しい場面でも全員で支え合えるチームワークです。学年による壁が少なく、誰とでも意見を交わせる雰囲気があります。オフの日にも学年を越えて一緒に過ごすことがあり、普段から距離の近いチームです。

先日行われた「なでしこカップ」では、準決勝で先制を許しながらも、ベンチを含めた全員が最後まで声を出し続け、追いついた末にPK戦で勝利しました。決勝戦でも、延長戦まで0-0の緊迫した状況が続きましたが、プレッシャーのかかる場面でも声を掛け合い、最後まで集中を切らさず戦えました。

失点直後や延長戦のような苦しい場面でも、ベンチを含めて声を出し続け、チーム全体で前を向けることが、私たちらしさだと感じています。

 

——サッカー以外の時間は、どのように過ごしていますか。

 

部員たちは、サッカーに打ち込む一方で、それぞれの目標に向けた時間も大切にしています。教員免許の取得を目指して勉学に励む学生もいれば、スペインへの留学経験を活かし、将来再び現地でプレーすることを目標にスペイン語を学んでいる部員もいます。
アルバイトをして生活費や遠征費に充てたり、オフの日には学年を越えて一緒に出かけたりすることもあります。サッカーだけでなく、学業、将来の準備、友人との時間も含めて大学生活を送れることは、このチームの魅力の一つです。

 

 

——過去の挫折と、その乗り越え方を教えてください。

 

試合に出られないことが続いた時期、大きな挫折を感じました。同級生が試合で活躍している姿を見るたびに悔しさを感じましたが、「自分に何が足りないのか」を冷静に見つめ直すようにしました。

課題はフィジカル面と決定力にあると感じたため、ジムでの筋力トレーニングに加え、自主練習でシュート練習を重ねました。

高校時代には、チームのことや個人的な悩みを誰にも相談できず、一人で抱え込んでしまった時期もありました。悩みを溜め込んだことで表情や態度にも出てしまい、チームの雰囲気にも影響を与えたと感じています。

その経験があったからこそ、大学に入ってからは、自分一人で抱え込まず、同級生や後輩、スタッフにも相談するようになりました。悩みを共有することで気持ちを整理でき、チームの中でも前向きに行動しやすくなったと感じています。サッカーはチームスポーツだからこそ、一人で抱え込まず、仲間と支え合う大切さを実感しました。

 

——チームを運営する上で、現在どのような課題を抱えていますか?

 

一番の課題は、資金面の不足です。県外遠征の交通費や宿泊費、道具の維持費などが大きな負担となり、遠征への参加が難しくなることもあります。全国大会ベスト8を目指すうえでは、日々の練習だけでなく、県外の強豪チームと試合を重ねることも重要です。普段とは違う相手と対戦することで、自分たちの現在地を知り、課題を明確にすることができます。

選手たちが安心して競技に打ち込み、全国大会を目指せる環境を整えるため、現在、チームの活動を資金面で支えてくださる企業とのつながりを広げるため、協賛活動にも力を入れています。サッカーに集中し、全国大会という目標に向かって挑戦を続けられるよう、活動基盤を少しずつ整えていきたいです。

 

 

——いつも応援してくださっている方々へのメッセージをお願いします。

 

日頃から私たちの活動を応援してくださっている皆さま、本当にありがとうございます。これから始まる皇后杯と九州インカレでは優勝を目指し、全国大会ベスト8という目標に向かって全力で戦います。

大学でもサッカーを続けたいと考えている高校生の皆さんには、ぜひ一度、私たちの試合を見に来てほしいです。競技に本気で取り組みながら、人としても成長できる環境があります。

これからも、温かいご声援をよろしくお願いいたします。