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華やかな笑顔の裏にある「ひたむきな努力。私たちがアメフト専属を貫く理由——神戸大学レイバンズチア

大学スポーツの花形であるアメリカンフットボール。その傍らでスタジアム全体の空気をコントロールする役割を担うのが、神戸大学アメリカンフットボール部「RAVENS(レイバンズ)」専属のチアリーディングチームです。彼女たちが追求するのは、単なる華やかなダンスではありません。チームの勝利にどう貢献するのか。「日本一の応援」とは何か。そして、39名という大所帯で未経験者が大半を占めながら、いかにして全国大会出場レベルの技術を磨き上げているのか。そして、部員の8〜9割が未経験という状況で、いかにして全国大会出場を目指す競技組織を築き上げているのか。キャプテンの首藤万尋さんの言葉から、その情熱と、緻密な組織作りの裏側に迫ります。

 

 

——貴団体について概要を教えてください。

 

私たちは、神戸大学アメリカンフットボール部「RAVENS」専属のチアリーディングチームとして活動しています。設立から約10年という歴史を持ち、現在は2年生から4年生まで合わせて39名が所属しています。

活動の主軸は、レイバンズの試合応援です。サイドラインでの応援だけでなく、ハーフタイムショーの演目も自分たちでゼロから作り上げます。練習頻度は学期中が週3回、長期休暇中は週4回で、1回あたり3時間の集中したトレーニングを行っています。

他にも、年に一度の独自公演会や地域イベントへの出演、さらには競技チアダンスの大会出場など、レイバンズの存在をより多くの人に知っていただくための活動を幅広く展開しています。

 

 

——なぜ全学の応援団ではなく、アメフト部専属の道を選んだのですか?

 

最大の理由は、レイバンズという特定のチームと共に「日本一」という高い目標を追いかけられる環境に魅力を感じたからです。

神戸大学には全学の応援団チアも存在しますが、私たちのチームはレイバンズと密接に連携し、彼らが日本一になるために専属チアとして何ができるかを常に問い続けています。応援は形のないものですが、観客を巻き込み、スタンドの熱量を最大化させることで、チームに還元できる力はあると考えています。また、特定のチームの日本一を後押しするだけでなく、独自公演会の開催や大会への挑戦など、自分たちで主体的に活動の幅を広げられる環境にも大きな魅力を感じています。

 

——アメフトの応援ならではの難しさや工夫があれば教えてください。

 

アメフト専属チアとして、いかに観客を巻き込んで応援するかを常に意識しています。そのために、観客の皆さんと目を合わせたり、声掛けで観客席をあおって、自分たちと一緒に応援してもらえるような工夫をしています。また、一緒に声を出して応援してもらえるように、試合前に応援コールの一部を観客の皆さんと一緒に練習する取り組みも行っています。プロのチームと比べて、観客席も一緒に盛り上がるような応援の文化が根付いていない中で、観客を巻き込む応援をするのは難しさもありますが、専属チアとして日々様々なことにチャレンジしながら試行錯誤を重ねています。

 

 

——応援が試合を変えたと感じた瞬間を教えてください。

 

昨秋シーズンの最終戦、大雨の試合での経験です。今までにないほどの悪天候でしたが、笑顔を絶やさず応援しつづけ、チームは3強のうちの1チーム相手に引き分けという結果で終えることが出来ました。自分たちの声援が直接選手の活躍に繋がったわけではないと思いますが、観客や関係者の方々から、私たちの姿を見て、感動した、勇気をもらったという声をいただき、応援の力を体現出来た試合の一つだったと感じています。

 

——39名という大所帯でひとつの演技を揃える難しさをどう乗り越えていますか?

 

人数が多い分、全員の動きを寸分違わず揃えることは、チームにとって最大の挑戦です。私たちは、技術面を支える「客観的な視点」と、組織を支える「対話」を大切にしています。

まず技術面では、毎回の練習を動画で撮影し、全員が各自で振り返る体制を整えています。演目の担当者は動画を細部まで分析し、どこが揃っていないのか、原因は何かを突き止め、次の練習で修正ポイントを共有します。

また、組織面では学年を跨いだ「縦割りグループ」を活用しています。全体練習では拾いきれない個々の癖や課題を、先輩後輩の垣根を越えてフラットに指摘し合う時間を設けています。この「教え合う文化」が浸透することで、未経験者も着実にステップアップし、チーム全体としての一体感のあるパフォーマンスが形作られていきます。

 

 

——「華やかなイメージ」とは異なる、地道な活動の実態を教えてください

 

チアダンスの美しさを支えているのは、日々の妥協のない基礎トレーニングです。

3時間の練習の大半は、ハードな体幹・筋力トレーニングや、同じ技を何度も繰り返す基礎練習に費やされます。跳躍力の高いジャンプや、鋭いターンを実現するためには、強固な土台が不可欠だからです。表舞台で見せる笑顔は、何百回と繰り返した練習の上に成り立っています。一見すると地味に思える基礎をひたむきに繰り返す姿勢こそが、レイバンズチアとしての誇りです。

 

——今年の公演会のテーマである「Style Book」には、どのような決意が込められていますか?

 

今年の公演会のテーマは「Style Book」です。雑誌のモデルのように、39名一人ひとりが独自のスタイルを持ち、主役として輝けるステージを目指しています。

10年という歴史の中で培われた伝統を守りつつ、これまでにない表現に挑戦していきます。雑誌には多様な特集があるように、私たちの演技も一貫した軸を持ちながら、多種多様な個性を爆発させるものにしたいと考えています。一貫した軸を持ちながらも、多種多様なスタイルを爆発させる。私たちの集大成として、観客の皆様に「自分たちのスタイル」を証明するステージにしたいと考えています。

 

 

——いつも応援してくださっている方々へのメッセージをお願いします。

 

いつも私たちを温かく支えてくださっている保護者の皆様、そしてご支援をいただいている後援会の皆様、本当にありがとうございます。皆様のサポートがあるからこそ、私たちは全力でパフォーマンスに打ち込むことができています。

私たちはこれからも、レイバンズと共に日本一を目指す誇りを胸に、一回一回のステージに魂を込めていきます。応援してくださる皆様も、ぜひ私たちと一緒にスタンドを盛り上げ、レイバンズの勝利を、そして日本一を共に後押ししましょう。これからもどうぞよろしくお願いいたします。