教育業界の研究方法とは?効果的に進めるコツを解説
教育業界を目指す人の多くが、学校関連の業界研究ばかりをするのではないでしょうか。しかし、実際には教育業界の市場は多様であり、幅広い研究が求められます。例えば、デジタルをはじめとして新たな技術が導入されているため、これまでにないようなサービスを取り入れている企業もあります。本記事では、教育業界の研究方法について詳しく解説します。
教育業界の研究方法|主要分野への理解

教育業界を研究するにあたって、次の分野ごとに特徴を追及していくと効率的に進めることが可能です。
- 学校教育に関連する分野
- 学習塾や予備校など学校外の分野
- 生涯学習など社会人向けの分野
- デジタルを活用した分野
学校教育に関連する分野
学校教育とは、幼稚園から大学までの公教育の軸となる範囲のことで、教育といえばこの学校教育をイメージする人が多いでしょう。学校教育について理解するにあたって、公立の学校であれば民間企業との目的の違いを理解することが重要です。
公立の場合は、自治体ごとに教育施策があり、求める人材が異なるため十分な研究が求められます。さらに、公立学校の場合は社会インフラの1つとして考えられるため、国の政策や予算に影響されるため文部科学省が発表する情報を必ず確認しましょう。
文部科学省が展開しているGIGAスクール構想によって、様々なシーンにおいてデジタル化が進んでいます。学校によっては、ICT端末を生徒が一人一台使っているケースも少なくありません。また、特に私立の学校は少子化の影響で、それぞれの学校が独自性を出しているためそれぞれの経営戦略を理解することが重要です。
学習塾や予備校など学校外の分野
学校教育以外に、学習塾や予備校などが存在します。教育業界において、民間企業の活躍が目覚ましい分野といえるでしょう。主な目的として学校教育で足りない部分を補うことで、学力向上や受験対策などの目的を達成するためにサポートします。また、他にも少子化対策としてそれぞれの企業において特色があります。保護者が求める分野が拡大している昨今において、生徒一人ひとりのニーズにあったサービスが求められる分野です。
複数の企業を比較する際は個人や集団などの指導スタイル、また受験や学校授業でわからない部分のサポートなど目的に着目する必要があります。他にも、プログラミングや英会話などに特化した学習塾や予備校もあります。
学習塾や予備校は生徒の学力向上はもちろんのこと、保護者への対応や受験傾向への理解など、マネジメントスキルが必要とされる分野です。そのため、希望する職種によっては求められるスキルが異なります。
生涯学習など社会人向けの分野
教育の対象は決して学生だけではありません。生涯学習や語学など大人向けの教育機関も少なくありません。技術革新が進現代において、学び直しをするべきといった需要は以前と比べて高まっています。
大人向けの教育といっても、仕事で必要な資格取得の他にキャリアアップ、また趣味の延長として勉強するなど様々です。ジャンルもプログラミングやビジネススキル、語学の他に、企業研修の一環として企業向けにサービスを提供するサービスもあります。
社会人向けの教育業界を研究するにあたって、ターゲット層や受講する人の目的、サービスの違いなどを具体的にすることが重要です。働き方が多様化する現代において、社会人向けの教育は需要が高まることが見込まれるため、将来性の豊かなジャンルだといえます。
デジタルを活用した分野
近年需要が高まっているのが、デジタルを活用した分野です。特にEdTechの登場により、紙からタブレット、アプリ、またAIを使ったサービスが定番化しています。この分野について詳しく研究するためには、対象となる企業がデジタル技術をどのように取り込んでいるのかを明確にしましょう。
デジタルを活用することで、生徒一人ひとりの膨大なデータを分析して、最適な学習方法を提供できます。得意な分野、苦手な分野を明確にした上で最適な対応をしやすくなります。また、オンラインで授業を受けることで、生徒が場所を選ぶ必要がなくなったのも近年の傾向の1つです。
教育業界の研究方法|トレンドや課題を把握

教育業界は、少子化対策やIT導入など環境が大きく変化しています。また、国が提唱しているGIGAスクール構想をはじめ、政策による影響を大きく受ける業界でもあります。教育業界のトレンドは一時期で終わるものではなく、長期スパンでも取り組むことが必要です。トレンドや課題を把握することで、採用担当者の評価を高める志望動機の作成や面接対策などができるようになります。
少子化への対策の必要性
教育業界において大きな課題となっているのが、少子高齢化への対策です。しかし、ただネガティブな要素ではなく、子ども一人にかける教育費も上がっています。そのため、子ども一人ひとりに対してニーズの合ったサービスの提供が求められているのです。加えて、IT技術をはじめとした新しいサービスや、これまでになかったようなサービスも展開されています。
例えば、社会人を対象としている教育が挙げられます。リスキリングとよばれ国が支援していることもあり、今後さらに成長が続くことが見込まれている分野です。また、プログラミングや語学などに特化したスクールの存在もあります。IT技術によって場所を選ばず勉強できるため、今後も需要が高まるでしょう。
公立の学校や私立の学校、その他民間企業など、それぞれおかれている立場が異なります。それぞれの学校や企業のサービスや課題に対する対策などを理解した上で、応募者は経験やスキルを活かせるかどうかの判断が必要です。
Webを使った学習方法の導入
Webを使ったオンライン授業の普及が急速に進み、学習塾や語学学校などジャンルを問わず導入するケースが多くなりました。生徒は場所や時間に制限がなくなり、教育機関を選びやすくなったのです。オンラインの強みは制約がなくなるほか、個人一人ひとりの進み具合に合わせた学習を提供しやすい点が挙げられます。
しかし、オンライン授業にはデメリットもあります。周辺に生徒がいないためモチベーションを上げにくい、あたコミュニケーションを十分に採れない可能性があるといった点です。そのため、それぞれの良さを導入して、普段は対面で足りない分はオンラインで補充するなど、両方でレッスンを提供する方法が主流となっています。
企業研究をするにあたって、対象となる教育機関がオンラインと対面についてどのように捉えているか、またどのようなサービスをしているかを明確にしましょう。回答の内容によって、新しい技術、また対面に対する企業の考え方がわかります。
デジタル技術導入への対応
教育業界にデジタル技術を導入する教育DXは、今後さらに需要が高まると見られています。デジタル技術によって人間だけではできなかった仕組みの導入が可能です。例えば、生徒一人ひとりの進捗状況、つまり間違えた問題や得意としている内容など膨大な情報を基に学習データを作成します。このデータを基に、適切な学習プランを提供する仕組みです。
従来の授業では、団体の授業では理解の早い生徒は遅い生徒を待つ必要がありました。逆に、理解の遅い生徒にとって、十分に学べる環境になかった可能性が考えられます。データの活用によって生徒のレベルがわかるため一人ひとりにあった教育を提供できるほか、講師の負担を減らすことも可能です。DXの導入は教育業界に限らず働き方改革にもつながっています。そのため、業界研究では積極的にDX化を導入しているかどうかの確認も重要です。
教育業界の研究方法に必要なポイント

教育業界をより詳しく研究するにあたって、次のポイントが挙げられます。
- ビジネスモデルの理解
- 経営理念の理解
- 職種ごとの特徴への理解
ビジネスモデルの理解
教育機関によって、BtoBやBtoCなどビジネスモデルが異なります。一般的な個人を対象とするビジネス以外に、企業や行政を対象とした研修をはじめとしたビジネスも存在するのです。
BtoCは一般的な学習塾や予備校などがあてはまり、月謝がメインの収入源となります。生徒やご両親の満足度が業績に大きく影響するため、やりがいを感じられるでしょう。しかし、少子化などの課題の影響を大きく受けてしまう傾向もあります。
一方でBtoBビジネスは、企業向けの研修、自治体から事業委託を受けるケースなど、さまざまな分野で展開されています。BtoCと異なり長期契約となるケースが多く、安定した利益につながるでしょう。また、学校にWebを使った学習ができるプラットフォームを提供するなど、大規模なビジネスとなる可能性もあります。
業界研究をするにあたって、どちらのビジネスを求めているのかを調べることが重要です。次に希望するビジネスモデルをとっている企業を探す流れとなります。また、両方のサービスを導入しているケースもあり、業界研究の結果を基に企業研究を進めましょう。
経営理念の理解
他の業界と同じで、経営理念の確認は研究する上で重要な要素です。教育業界であれば、授業を進める方法や保護者に対する対応、その他教育機関によってこだわりがあります。中には、講師が答えを出さないスタイルや、講師と生徒が1対1であるなど様々な特徴があり、自分に合った教育機関を選ぶことが重要です。また、公立の学校と民間企業が運営する企業でも大きく違います。自分のアイデアを反映させたいのであれば、民間企業の方が向くかもしれません。
くわえて、掲げている経営理念と実際の取り組みが一致している教育機関を選ぶことも重要です。経営理念が浸透している場合は、一貫性のある取り組みやサービスを提供しており、入社後のミスマッチを減らせるでしょう。もしできれば、教育現場を確認して授業の雰囲気をチェックできると、よりイメージしやすくなります。
職種ごとの特徴への理解
教育業界での仕事は先生だけではありません。他には、教室を経営するマネージャー、教材の開発、デジタル技術の導入を支えるデータサイエンティストなどが存在します。例えば、マネージャーであれば、先生の採用から育成、保護者対応、予算の管理などが含まれることが一般的です。また、教材の開発や入試や学校の教科書の傾向分析や、生徒が学びやすいアイデアの導入などクリエイティブな仕事といえます。
そのため、職種によって求められるスキルや経験が異なるので注意が必要です。近年では、教育DXの導入によって、デジタル技術はどの職種であっても求められる傾向にあります。業務負担を減らすだけでなく、生徒一人ひとりにパーソナライズしたサービスを提供することが可能です。
教育業界研究を効率良く行う方法と手順

幅広い分野が含まれる教育業界を研究するにあたって、効率が良いのは次の手順に沿った方法です。
- まず体験してみる
- セミナーなどに参加する
- 必要な情報を収集する
まず体験してみる
教育業界を研究するにあたって、希望する教育機関が提供している商品やサービスを体験することが重要です。オンライン授業でのサンプル講座や無料体験などを提供していることが多く、体験することで生徒の視点でどのように感じるかがわかります。
また、生徒が続けやすい環境であるかのチェックも必要です。例えば、オンライン授業であれば使いやすいシステムであるか、質問できる環境にあるかなどをチェックしましょう。さらに、企業理念が反映しているか、企業の思いが伝わるかどうかなど確認したいポイントは複数あります。
セミナーなどに参加する
特に新しい技術を導入した教育機関であれば、セミナーや展示会などを展開しています。小学校や中学校などの教育機関でも説明会があることが一般的で、詳しい情報以外に雰囲気を確認できる機会でもあるのです。疑問点があれば、その場で担当者に聞くことで入社後のミスマッチを減らすことにもつながります。
忙しくて予定が合わない場合でも、ウエビナーやオンラインでの展示会などを利用するとよいでしょう。業界のトレンドや課題などを把握した上で、それぞれの教育機関がどのような取り組みをしているのかがわかります。
必要な情報を収集する
教育業界の雰囲気やトレンドなどを知ったうえで、気になるジャンルがあれば専門誌やニュースサイト、教育機関の公式ホームページなどで情報収集しましょう。特に、学校教育は社会情勢に影響するため、文部科学省の発表や経済産業省が推進しているEdTechなどは継続的に確認する必要があります。
日経新聞の教育関連のページや教育に特化したニュースサイトなどの確認も効果的な研究材料になります。また、情報を入手した上で、自分の経験やスキルを照らし合わせて「どのように貢献できるのか。」を考えるようにしましょう。この情報はそのまま、自己PRや志望動機の作成につながります。
教育業界の研究方法を理解して就活を進めよう
教育業界を研究するあたって、どのような分野や職種があるのかを調べて、それぞれの特徴や求める人材を調べるようにしましょう。また、社会的な動きを理解した上で、教育にどのように影響するのか、自分はどのような貢献をできるのかをふまえて研究を進めることが大切です。
また、説明会やセミナーなどは積極的に参加することで、活きた情報を入手しやすくなります。教育業界はデジタル技術の導入によって変化しており、トレンドや課題などをふまえた上で、就活に活かせるような研究を進めましょう。