公務員向けの業界研究の方法とは?就職活動に活かすコツ
公務員についてより理解するために、まず業界研究が必要です。しかし、さまざまな仕事があり、種類も多いことから手間がかかりすぎている場合もあるでしょう。大学生は学業や部活などもあり、効率的に研究を行うことが大切です。本記事では、公務員向けの業界研究の方法や就職活動に活かすコツを解説します。
公務員向けの業界研究を効果的に行うコツ

公務員の業界研究をするにあたって、闇雲に調べていると時間がかかりすぎて結局必要な点をつかめないこともあります。そこで、次の3つのコツを意識して調べることで、業界研究を効率的に進めることが可能です。
- 民間企業との違いを把握する
- 公務員の種類を理解する
- 適切な情報を理解する
民間企業との違いを把握する
公務員について詳しく知る上で、民間企業との違いを理解すると効果的です。民間企業は商品やサービスなどを消費者に提供した対価として利益を得ることが目的で、その利益を社員や株主に還元します。
一方で公務員は税金を使って公共の利益や人々の暮らしがよくなるように取り組む仕事です。根本的に目的が大きく違うため、仕事の進め方や必要とされる人材が異なります。公務員は社会において公平な環境を作ることも大きなポイントです。インフラの維持管理や法整備によるルールの構築なども仕事の一部となります。そのため、利益が目的なのではなく、住民にとっての安心や平等などを指標に動くと考えられます。
面接において、「なぜ公務員を選ぶのですか。」といった質問をされることが一般的です。そのため、民間企業との違いを理解しておく必要があります。また、希望する地域や職種において、どのような制度を実施しているか、また取り組み内容などを詳しく研究するようにしましょう。
公務員の種類を理解する
公務員を多くわけると、国家公務員と地方公務員がありそれぞれ大きく異なる役割があります。国家公務員は各省庁や出先機関にて、法律の制定をはじめとして国家レベルの大きな規模のプロジェクトに関わることが一般的です。
一方で、都道府県や市町村の市役所などの各種施設に所属して、住民と近い位置で行政サービスを行うのが地方公務員です。役所で働く人のイメージがありますが、警察官や消防官なども地方公務員の仕事となります。
他に国税局や裁判所など、特定の施設で働く専門職に就く人もいます。そのため、一概に公務員といってもさまざまな職種があり、求められる人材が多く異なるため入念な研究が重要です。さらに、採用試験の傾向も職種ごとに異なるほか、内容も年によって変化する可能性があるので注意しましょう。
適切な情報を理解する
近年インターネットの普及により、膨大な公務員に関する情報があります。しかし、信頼性が高い公式サイトの他に、採用案内、業界誌などを利用すると効果的に業界研究をすることが可能です。まとめ記事は便利ですが、深堀している内容があるとは限りません。また、情報が正しいとは限らないので注意が必要です。
また、自治体や各省庁のサイトには総合計画や白書があり、現在実施している施策や将来的な計画が紹介されています。それぞれの組織においてどのような状況で、どのような取り組みをしているのかを明確にしましょう。
そのうえで、自分の強みと照らし合わせて貢献できるかを想定することが大切です。また、採用案内には求めている人材の他、職員のインタビュー記事があるので、より詳しく自分とマッチする業界なのかを調べられます。
公務員の業界研究を行う方法として必要な知識

公務員という業界を理解するにあたって、実際の業務内容や職場環境などの理解が必要です。公務員には様々な職種があり、また部署によっても業務内容が大きく異なります。一般的なイメージのあるデスクワーク中心の業務から、現場での業務や技術職まであります。
定時退庁というわけではなく、働き方についても十分に把握しましょう。また、社会の変化に合わせてDX化が進むなど、業務内容が大きく変化しているため、自分のスキルに合っているのかどうかについての研究が重要です。
職種ごとの特徴
公務員の職種には、行政に関連する職の他に、技術職や専門職も存在します。それぞれが補完することによって、行政に関する運営を行っているのです。まず行政に関する主に事務業務は、役所などの窓口業務、各種許認可の手続き、企画立案、予算の編成などをおこないます。法律を理解した適正な事務処理スキルが必要な他、直接住民と話す機会が多くコミュニケーション能力も求められることが一般的です。
また、技術職には道路の設計や公共施設の整備、環境保全などさまざまな職種があります。それぞれ専門の技術面における業務だけでなく、行政が求める内容を支える役割も含まれています。公共のインフラ整備もその中の一つです。
例えば、新しく道路を設置する場合、行政の事務職が予算を作り、技術職が設計から施工まで行い、法務に特化した専門職に就く担当者が用地買収の手続きをする流れとなります。このように、公務員にはさまざまな役割があるため、自分がどのような仕事に就きたいのか明確にしましょう。
公務員の取り組み
公務員が現在取り組んでいる課題を明確に把握することで、自分に合った業界であるかの判断材料になります。公務員の課題は新聞やニュースなどでよく目にする、少子高齢化やインフラの老朽化、地域経済の衰退などが挙げられます。しかし、簡単には解決できない課題が揃っており、それぞれ市町村の役所、そのほかの施設でこれらの問題に対してどのような施策があるのかを確認しましょう。
例えば、多くの自治体でIT技術を使って担当者の負担を減らすDX化が進んでいます。他にもデジタル技術によってサービスやインフラを整備するスマートシティを導入している自治体も少なくありません。
また、ここに挙げた課題は公務員だけのものではなく、民間企業や住民と連携する必要があります。そこで、官民連携をどのようにとっているかも業界研究の対象となるでしょう。民間企業や住民を巻き込んだ上で課題に取り組んでいる市町村であれば、自分がどのように貢献できるのかを想定しやすくなります。
公務員の働き方
公務員は休暇制度や福利厚生などが安定している他、産休をとりやすく、復職もしやすい点は大きな特徴です。また、近年の外部環境に合わせてフレックスタイム制やテレワークの導入なども進んでいます。
公務員というと、残業がほとんどなくといったイメージがあるかもしれません。しかし、選挙開催時や予算編成時期の財政部門、その他災害や国会対応などそれぞれの職種によって多忙になるケースも十分に考えられます。そのため、公務員の働き方についても十分に研究することが重要です。
また職種によっても環境が異なるので、OBやOGを訪問したり、セミナーに参加したりするなど具体的な情報を入手する必要があります。さらに、公務員はジョブローテーションといって数年おきに異動する仕組みがあるため、様々な職種に就けますが、その分新しいことに貪欲にチャレンジする姿勢も必要です。
公務員の業界研究をする方法|志望動機作成や面接対策

公務員の業界研究をした結果は、志望動機や面接対策に活かすことが重要です。業界研究結果と自己分析の結果をリンクして、そのうえで次の項目において、就活を進めていく必要があります。
- 志望動機の作成
- 筆記試験対策
- 面接対策
志望動機の作成
公務員希望の志望動機を作成する際に、「なぜ公務員なのか、なぜその自治体や省庁なのか」といった疑問が軸になります。そこで、業界研究を十分にした上で、公務員の特徴や希望する組織が実施している取り組みや課題などを明確にしましょう。そのうえで、自分の経験や取得しているスキルを活かしてどのように貢献できるのかを明確に言語化する必要があります。
志望動機作成において、自分が経験してきた取り組みや得たスキルと、そのエピソードと入庁後に活かせることをつなげるよう意識しましょう。抽象的に「地域に貢献したいです。」「環境が良いと思いました。」などと抽象的にならないように注意することが重要です。そこで、業界研究によって具体的な取り組みを含めて作成するとより効果的です。
また、「なぜ公務員なのか」「他の職種とどう違うのか」といった想定できる質問についても、あらかじめ研究結果と自分の意見を含めて説明するとよいでしょう。準備万端で志望動機を作成することで、内定に近づきやすくなります。
筆記試験対策
公務員になるためには、筆記試験対策が重要です。しかし、筆記試験に時間をかけすぎると十分に業界研究をできなくなるので注意が必要です。せっかく筆記試験に合格しても、そのあとの面接で対応ができずに内定をとれないケースも見られます。
そこで、筆記試験対策で得た情報を業界研究に活かす方法があります。例えば、時事問題や社会科学などは、業界研究で必要な内容とリンクすることが一般的です。行政における最新施策や政治の動向などは、業界研究にも欠かせないお題となります。
また、筆記試験を勉強する際に、重要となるキーワードをノートにまとめておくと、そのまま業界研究に活用できます。筆記試験の内容と業界研究はリンクする点が多く、忙しい大学生でも効率的に就活を進めることが可能です。
面接対策
業界研究を進める際に、公務員に求められる人材や適正などについても把握しましょう。民間企業と違い、住民の間で調整をすることが求められます。また、法に基づいた行動が必要であるため、倫理性や協調性などを身につけた人材であれば、評価が高まるでしょう。
面接ではこれらの資質を持った人材であるかどうかの確認を行う場合があります。例えば、「市役所の展開している施策に対して反対している住民に対してはどのように対処しますか。」など質問を想定し、業界研究の結果を基に、具体的な回答ができるような準備が重要です。
また、公務員は個人的な成果以上に組織として結果を出す必要があることが一般的です。そのため、組織の中で自分はどのような役割ができるのか、またコミュニケーション能力などを伝えられるエピソードの準備をしましょう。例えば、チームスポーツをしていた学生にとっては、エピソードと志望動機をリンクしやすくなります。
公務員業界研究をする方法|ツールやサービスを活用

公務員業界研究をするにあたって、次のツールやサービスを活用することでさらに効率的になります。
- 就職支援サイトや予備校を活用
- OBやOG訪問
- 説明会への参加
就職支援サイトや予備校を活用
公務員に関する就職支援サイトや、専門の予備校などを活用して有益な情報を入手する方法があります。就職支援サイトには、各自治体の特徴や現在行っている施策をまとめているケースがあるほか、予備校でのセミナーを受けるのも効率的に業界研究を進める方法の1つです。
また、それぞれ内定者の体験談が書かれているケースもあります。就活の際にどのような工夫をしたのか、どのような質問をされたのかなどを把握することで、業界への理解度を高められます。一次情報を基にして、自分の体験談や得たスキルなどをリンクして、採用担当者にアピールするとよいでしょう。
OBやOG訪問
OBやOG訪問ができる環境であれば、業界研究を進めるにあたって不明な点を確認できる良い機会です。特に公式サイトやその他の情報ではわからない、人間関係や職場の雰囲気なども確認できます。特に、大学の先輩であれば、より詳しい説明をしてくれる可能性もあるでしょう。
訪問する際は、相手に負担をかけないよう前もって質問リストを送ることが大切です。また、公式サイトを調べたらわかるような質問は避けましょう。お互いにとって無駄な時間となってしまいます。もし、知り合いにOBやOGがいない場合は、大学のキャリアセンターに相談するのがおすすめです。現在公務員として活躍している人を紹介してくれるでしょう。
説明会への参加
希望する自治体などが説明会を開催しているのであれば、積極的に参加しましょう。ただ、情報を得るだけでなく、業界研究の結果を確認する機会でもあります。公式サイトや公式SNSなどで調べた内容が現場でどのように反映しているのかを確認するほか、不明な点を質問できればより理解が深まるでしょう。
また、説明会などの参加をすることで、高い志望度を持っていることが相手に伝わります。説明会で得た情報を基にして志望動機や自己PRを作成することで、採用担当者にやる気をアピールできます。説明会への参加によって、自分に合う業界であるかどうかの判断材料にもなります。リアルな声を聞くことで、ミスマッチの防止にも活用可能です。
公務員向けの業界研究をする方法を理解しよう
公務員は民間企業と大きく違う特色があるため、業界研究を綿密に行うことが重要です。職種ごと、自治体ごとの役割や取り組みを理解した上で、自分の経験とつなげて志望動機や自己PRの作成を行いましょう。一次情報を活用した上で、自分はどのように貢献できるのかを言語化することで、採用担当者の評価が高まります。