業界研究と企業研究の違いとは?使い分けるポイントと進め方
就職活動において、業界や企業を詳しく調べて、自己PRや志望動機、面接に活かすことが重要です。業界研究と企業研究は目的や範囲などが異なるため、それぞれ異なる対応方法が求められます。
本記事では、業界研究と企業研究の違い、また使い分けるポイントと進め方を解説するので参考にしてください。
業界研究と企業研究の目的の違い

就職活動にあたって、業界研究と企業研究はいずれも重要です。それぞれには異なる目的があるといった意識が求められます。目的の違いを把握すれば、効率的な情報収集や活用方法が明確になるでしょう。
1. 業界研究の目的
業界研究は、特定の企業を調べる前段階として行うもので、業界全体の特徴を把握することが目的です。業界の主な企業や将来性、市場規模など幅広くつかむようにしましょう。また、ITや商社、金融など業界ごとに違う業務内容や働き方の特徴が異なります。
業界研究の実施によって、業界全体の強みや弱み、業務の全体像をつかめます。また、最新情報や動向などを理解することで、自分に合う業界かどうかの判断材料になるのです。自分に合う、またスキルを活かせると判断した業界が見つかった時点で、企業研究に進みましょう。
2.企業研究の目的
企業研究は、希望する業界が決まった後になぜその企業に応募するのかといった理由を明確にすることです。採用担当者は「業界の中でなぜ同社を選んだのか」を面接で確認することが一般的です。そこで、企業研究を通して企業の経営方針や業務内容、強みなどを具体的に把握する必要があります。
例えば、同じ金融業界であってもA社とB社では全く違う取り組みをしている場合が少なくありません。企業研究を行いこれらの情報を把握して、自己分析と照らし合わせて自己PRや志望動機、面接対策に活かしましょう。
3.目的の違いを明確にする理由
業界研究と企業研究はそれぞれ目的が異なります。就職活動で、目的の違いを把握していないと研究軸がぶれてしまう可能性があるので注意が必要です。例えば、業界研究をしないで企業研究だけをしていると、競合他社との違いを十分に理解できなくなります。また、業界研究ばかりに時間を使っていると、企業の強みを把握できない場合があるので注意が必要です。
業界研究は就職活動の第一段階でやるべきことで、自分のキャリアの方向性を決めることが目的です。業界研究によって自分に合う業界を見つけたら、次に企業研究を行うようにしてください。企業研究は具体的な志望動機、また入社後にどのようなことをしたいのかを明確にするのが目的です。
それぞれ目的の違いを把握して研究を重ねることで、一貫性のある自己PRや志望動機の作成、面接対策ができるようになるでしょう。また、入社後のミスマッチ防止にもつながります。
業界研究と企業研究の方法の違い

業界研究と企業研究は、それぞれ目的が違うため方法も異なります。ここでは、それぞれの方法について解説するので参考にしてください。
1.業界研究の方法
業界研究は、Webのほかに業界誌、関連セミナーや資料、新聞、経済紙などを使って最新の動向や将来性などを確認します。また、大学のキャリアセンターや就職支援サービスなどで情報を収集できる場合もあります。
業界における主要な企業や競合他社、それぞれ企業ごとのシェア状況などを調べると、どのような競争をしているのかも把握できるでしょう。さらに、競争に勝つためにどのような人材が必要かもつかむことが可能です。
複数の業界を同じ項目で調べて比較すると、より業界の特徴がわかりやすくなります。業界シートを使うと、必要な項目での比較をしやすくなります。業界シートの詳しい解説は「業界研究シートの書き方と就職活動に活用するポイントを解説」でしているのでご確認ください。
2.企業研究の方法
企業研究は、業界研究の結果を基準として、特定の企業について詳しく把握することが目的です。企業の公式Webサイトや採用サイト、公式SNS、公式YouTubeなどをまず確認しましょう。さらに、上場企業であればIR資料も重要な参考資料となります。
公式の情報を入手したあとは、口コミサイトや就職活動の情報サイトなどで情報を入手する流れとして一般的です。しかし、これらの情報は正しい情報とは限らないため、あくまで参考程度にすることが大切です。また、企業説明会への参加や、OB・OG訪問などでリアルな声を収集するのも効果的だといえます。
収集したデータと自分の経験やスキル、興味などを照らし合わせて企業研究を進めると、志望動機や自己PRなどに活かしやすくなります。
3.スムーズに進める方法
業界研究と企業研究をスムーズに進めるためには、それぞれ違いの理解が必要です。業界研究は幅広いリサーチが必要であるため、時間をかけすぎずまず浅く広くリサーチをしましょう。興味のある業界が見つかったら、業界誌やセミナーなどで情報を深堀する流れとなります。またシートを使って主要企業や将来性などの項目ごとにまとめておくと、必要なタイミングで情報を整理しやすくなります。
企業研究は、業界研究を十分に行うことが重要です。業界について理解した状態で、企業の概要や主な事業、将来性などを調べると効率的に研究できます。企業研究もデータだけでなく、OB・OG訪問など実際に声を聞くことも大切です。また、自己分析と関連づけて進めておけば、自己PRや志望動機などの作成がしやすくなり、効率的に就職活動を進められるでしょう。
業界研究と企業研究の違いを理解するポイント

就職活動には、業界研究と企業研究が必要ですが、その違いを理解するために次のポイントが挙げられます。
- 情報整理のポイント
- 志望動機を作成するポイント
- ESや面接に活かすポイント
1. 情報整理のポイント
業界研究と企業研究では、研究するべき範囲が大きく異なります。業界研究は、その業界の将来性や主な企業、トレンド、市場規模など幅広く研究することが必要です。一方で、企業研究は特定の企業の主な事業や強み、採用方法などを深堀りしていきます。
就職活動をする上で、それぞれの役割を把握した上で必要な情報を入手しましょう。まず、は自分に合った業界を見つけ、その中で働きたいと思える企業を研究するのが一般的です。この流れで進めることで、対象となる業界や企業を選んだ理由もスムーズに答えやすくなります。
2.志望動機を作成するポイント
「その業界を志望する理由」と「その企業を志望する理由」が混同しないようにしましょう。業界研究と企業研究の両方を行うことで、論理的に志望動機を説明できるようになります。業界を選んだ理由を説明した上で、その中でも応募する企業を選んだ理由を説明すると、採用担当者に伝えやすくなります。
例えば、「人の命にかかわる大切な仕事をしたい」と医療業界を選んだ学生は、「最新のIT技術を導入している御社に魅力がある」と企業を選んだ理由を説明することが可能です。このように回答することで、一貫性のある説明ができます。
3.ESや面接に活かすポイント
ESの作成や面接対策として、業界研究と企業研究の違いを意識しましょう。採用担当者から「なぜこの業界を選んだのか」「この業界でどのようなことをしたいのか」といった質問には、業界研究で集めた情報が必要です。例えば、物流業界を目指す場合「人手不足が問題となっていますが、DX化を進めている御社で力を発揮したいです」のように業界の課題を把握することで、具体的な回答ができます。
一方で「これまでの経験を活かして当社でどのような活躍ができますか」といった質問は、企業研究が必要です。それぞれの違いを把握しないとあいまいな回答になる可能性があります。そこで、両方の研究で得た情報を組み合わせて回答することが効果的です。
業界研究と企業研究の違いを理解して就職活動に活かそう
業界研究と企業研究の違いを理解することで就職活動をスムーズに進めやすくなります。業界研究で自分に合った業界を見つけた上で、企業研究を進めることが大切です。業界を理解していれば、企業をより深く理解できるため、自己PRや志望動機、面接対策などで一貫性のある内容にできます。それぞれの違いを把握して、就職活動を有利に進めましょう。